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フランス歌曲について

フランス歌曲といっても、別に難しく考えることはありません。普通の歌です。日本ではフランス歌曲といっても、シャンソンですか?なんて聞かれることが多いので、そんなものです!と答えてしまうことが多いです。シャンソンと言うのは、日本でいえば、歌謡曲だと
思って下さい。ではフランス歌曲は、何に当たるか?たとえば、音楽の時間に山田耕筰・・という名前を聞きませんでしたか?同じようなジャンルだと思って下さい。この道・・・とか、ペチカ・・とかだれしも一度は聞いたことがあると思います。フランス語では、メロディ・・と言う言い方をします。まさにメロディ!旋律ですね!ドイツでは、リートなどと言いますね。これまた音楽の授業などで、シューベルトやベートーベンなどという名前や「魔王」
「ます」などという歌を聴いたことがあると思います。

さて、一般にフランス歌曲と呼ばれる作品を作った作曲家で有名な人は・・・
ドビュッシー、フォーレ、ラヴェル、プーランク、デュパルク・・などがいます。そしてみな大体今世紀初頭にフランスにいた人たちです。今世紀の初頭と言うのは、フランスにとっては当時のプロシア(ドイツ)との戦争に勝って民族的にもフランス文化を世界に誇示しなければならなかった時代なのです。また、植民地からの収入も増え国家としても、もっとも裕福な時期にあたっていました。そういう時代に作曲家達が自分達の国や民族のアイデンテイティを求めて他のヨーロッパ、特に音楽的にはヨーロッパの先端を行っていた隣国ドイツに対抗して、新しい表現を求め創造して行くエネルギーに満ち満ちていたことは想像に難くありません。実は、19世紀末にドイツに現れ、ヨーロッパ中を感動に導いていた作曲家、ワーグナーの作品が、フランスの作曲家ドビュッシーにも大変な影響を与えていたのです。
続く