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グレゴリオの旋法について・・・

ドビュッシーのところで、少し書きました、グレゴリオ旋法について。
我々が今親しんでいる普通の音楽は、ご存知のようにドレミファソラシですね!
これは、ミとファの間が半音、そして、最後のシとドの間がまた半音、という構造になっている訳です。この小文を読む方はそれくらいは知ってますね?例えば、ドとレの間は全音とか、一音というのです。
この順番が、全音全音半音全音全音全音半音となっている訳です。
短音階というのもありますね、ラシドレミファソラです。

ところが、この二つの音階に集約される以前には、これと違った構成の音階がしばしば使われていたのです。というよりも、もともと、この二つの音階は、もっとたくさんの種類の音階の中の二つのものだ、という言い方も出来ます。グレゴリオの旋法は、簡単に言えば、このドレミファ…とラシドレミ…以外の7音で構成される音階ということも出来るでしょう。

例えば、レからはじまって、レで終われば、半音程の位置がドレミファ…と違ってくることは分かりますね。同様に、ミから始るもの、ファから始るもの、それぞれによって全音と半音の存在する位置が変わります。
音楽史でいうと、バッハ以降にこの二つの、ドレミファ…と、ラシドレミ…が主に使われるようになった背景には、楽器の問題、特に鍵盤楽器の発達が関係してくるのです。
鍵盤楽器は、あらかじめ調律された弦をハンマーなどで叩いて音を出す訳ですから。
弦楽器や、それこそ声のように音程を自由に変えることが出来ません。しかも、二本の手で和音を叩けば10個の音を同時に弾くことが出来る。
いわば、和音理論の発達と密接に関係が出てきます。…続く