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プーランクの作品に「アッシジの聖フランシスコによせる4つの小さな祈り」という男声合唱曲がある。
これが素晴らしい。
プーランクの親戚に修道士がいて、その人のために作ったものだそうだ。
本当に修道士たちが祈りとして歌うためのものとして作られたそうである。
宗教とは、決して倫理とか規制とか、禁欲的なものではなく、心から望んでいるものとなり得るのだ、ということ。
祈りが与えてくれる、輝かしい気持ちや、静謐な満足感。どれをとっても、美しく、そして気持ちが良いものなのだ、と感じられた。
芸術の至高の表現は、男性とか女性、とか、いわゆジェンダーというものでは収まり切らない、表現の範囲の広さが、魅力につながるものだ。
男性の性的魅力、女性の性的魅力、その両方をプーランクは良く知っている。
声くらい、人の性的魅力を表すものはないから、である。