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前回と同様に、ガブリエル・デュポンの歌曲を4曲、練習した。
レッスンのテーマも、同じく発声になる。

基本的に、歌う時の声のポジションが高すぎるので、中低音域は声の音程が上ずり気味になることと、声質がくぐもった感じになる点。
そして中高音、5点Fの直前あたりの音域では、逆に高く細く前に充てるため、
結果的に喉の締まった響きになる点。
そして、高音はそのまま細く締まった声になりやすい。

これらのことをまとめると、喉が高い発声ということになる。

では、低ければよいのか?というと、それは固定的なことではなく、音域に応じて喉を柔軟にポジショニングする意識が大切ということ。
例えば低音域は、むしろ喉が自然に下がりやすく、それ以上下げようとするから、かえって地声になったり、あるいは地声に変わる直前では、
かえって、息もれの多い声になる原因となっている。
そして、高音では、喉は自然に上がるため、それ以上声を高くポジションしようとすれば、必然的に喉は締まり苦しい声になる。

低音では意識して響きを高くし、中高音からは徐々に喉を下げる発声になるよう、フレーズを歌う時には喉をフレキシブルに扱うことを覚えてほしい。

発声を変えていくと、この同じ曲がよりカラフルに変化し、声が血色の良い声になる。
決して明るい曲とは言えないものだが、暗く冷たい声で歌う必要もまったくないだろう。

声楽の歌声は、明るく張りのある声色を基本に考えてほしい。
他の楽器などの音色を参考にすれば、判ることと思う。