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発声練習では、中低音域の声質について言及。
逆に小換声点から上の声は、響きがまとまっているが、中低音では響きが散ってしまう傾向。
意に反して中低音は声量の出しすぎなのではないだろうか?ということ。

まず声量を調整することと声を集める意識、という要素で声質は改善されると思われた。

曲はプーランクのシャンソン「海へ続く小径」
発声という観点ではなく、音楽の雰囲気を良く感じること。
それは、フレーズが発展していく様を言語的に感じることと、旋律自体の持つ性格を良くつかみ取ることの2点ということを話した。
そのため、歌詞を歌う前に母音だけで歌う練習をした。

母音だけで歌う方が、旋律の性格を良く感じ取れるからである。
あるいは音符のリズム感を純粋に感じ取れる面も大きいだろう。

後半のワルツのリズムの個所は、跳躍時に旋律が途切れないように、多少ポルタメントがかかっても構わないと思う。

フォーレの「夢のあとに」冒頭のメロディを良い声で張って歌ってしまうと、マッチョなイメージになり、この曲が本来持っている資質にそぐわないと思う。
もっと儚い雰囲気が必要なので、徹底して弱声の美しさにこだわりたい。
低音の発声は鼻腔に徹底して集めることに留意してほしい。
Reviensのensではなく、Vの時点で音程を決めておくこと。

同じくフォーレの「9月の森の中で」中音域の声の滑らかさ、まろやかさ、みたいなものが重要。
この曲に限らないが、中低音の声質は歌曲の音楽性において非常に重要である。

口をあまり開けない発声によって響きを高く集めること。ただし喉が開いた声であること。
このためには、あごを引いた姿勢は重要だろう。

それと基本的なことだが声量の抑制には十分注意を払ってほしい。