11日
SKM

自粛後初2回目のレッスンとなった。換気と歌う立ち位置、私のマスク着用で行った。
発声練習では、全体に軽く高音発声を主眼として行った。
中音域の声質は、彼女のこもりがちな声の傾向が残るが、高音への換声点を過ぎてからは、
レッジェロな響きが保たれている。
本質的に軽やかなソプラノが合っている喉なのだ、と改めて思った。

チェスティIntorno all’idol mio リズムの読み取りを更に正確に。特に修飾音符の扱いを丁寧に。
声は良い。
ヘンデル エジプトのジュリオ・チェザーレからクレオパトラのアリアPiangero la sorte mia
レチタティーヴォ、概ね上手く歌えていた。
アリアも全体に抑制の取れた丁寧な歌唱になっていた。

17日
MO

ちょうど3か月ぶりだろうか。
特に歌声に衰えはなかった。

Mを付けてI母音で低音からの上昇形5度スケールで発声練習を始めた。

歌う身体が硬いようだったので、上半身を軽く揺するようにして力みを取ってもらった。
また軽く深呼吸をして、深く静かに息を入れること、ゆったりと吐くことを心がけてもらった。
これだけで、声が自然に出てくる。

後はJaの半母音と母音の組み合わせで3度5度で高音の換声点近くの発声を注意。
喉を上げないように声を少し飲みこむように。これ3度を発声の時点で準備をしおいて、5度に入る時点で完全に飲みこんだ状態で発声できるように、速めの準備が大事。
特に高くなるほどに、速く換声しなければならないから。

オクターブの跳躍を練習して発声を終えた。

コンコーネ33番。3拍子1つ振りのテンポなので、片手で拍子を振りながら歌う練習をした。
拍子の振りは実に一定に出来ていたが、その分、ブレスが苦しい箇所が何か所かあった。
このような練習方法で、フレーズの歌い方とそのためのブレスをする「覚悟」を明快化する方法。
Sebben crudele
全体にブレスは伸びていると感じた。
更に意識してコントロールする方法として、リズムで歌詞をささやき声で読む練習。
ささやき声にすることで、呼気の配分を体感することに理由がある。

Vergin tutto amor
この歌、彼の歌声に良く合っている。良い声が自然に出せる感じ。
ここでは弱声を意識してもらった。
弱声の根本は、歌詞の意味と音楽の形を基に自分の感情として作り上げることが先ず大事。
そこから技術の方法論が見えてくるはずである。