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発声練習は、お腹の支えのあり方を今一度指摘した。
このことで、高音の喉の上がりは抑制できていたが、強い呼気で出す発声だった。
そこで呼気を利用せず喉の力を利用して換声させる方法を指摘した。
以前にもやったとおりである。
実際の歌の中で、喉の耐性を伸ばすためには、呼気の強さで行うと喉が疲れやすいし、音量のコントロールが効かないからである。
響きは多少くぐもるが、疲れない発声になるはず。

実際に歌の中でも応用するのだが、コンコーネ38番は音域の狭さもあり比較的にその対処に難は感じなかった。
高音への換声は、ひたすらタイミングなので、ブレスがきちっと出来ていることと、高音の対処の前に喉の準備が出来ているかどうか?が問われる。

イタリア古典歌曲のプログラムは、どれも特に問題なく良く歌えていた。
Sebben crudeleは、歌いだしのタイミングが気になるとのこと、ブレスのタイミングを遅らせないことと、子音で音程を意識することで喉の準備が出来ることを指摘した。
Vergin tutto amor これも出だしのタイミングを練習した。やはりブレスのタイミングが大きいと思われた。
Piacer d’amor こちらは低音域の響きが難しいので、特に出だしが弱拍で始まるため、長めに響きを意識して出だすこと。
そして、特にPiacer d’amorの2つの単語の間がなるべき切れないように処理することを指摘した。
いずれの曲も、Ritは明快に表現すると良いだろう。