アトリエムジカC2003年11月30日



















よださん

信時潔の「沙羅」から「丹澤」「あずまやの」「行々子」「夢」
よださんは、特に上がっている様子もなく、淡々と飄々とおのれの世界を築くといった風情で歌っていた。
歌っている雰囲気として、渋い大人の男の風情という感じで良かった。

「丹澤」から順次、どうも声のせいで音楽の集中力というか、自由さが消えていくような気がしたがどうだろう?声が締まっていかなかったか?
とはいえ、それは微細なレベルで、総体的には気になるレベルではないが。

ピアニストとのアンサンブルが一番大きいのではないか?
意外と、ちょっとしたテンポや曲想の考え方の違いが、両者の間にあって、その理解がまだ深まっていなかったのではないか?と思えるような感もある。
それが惜しい。
このような世界になると、もう日本語の詩のイメージ力と語感に頼ってもらうしかないので、どんなにテンポを決めても、後は歌うもののこだわりに依存するから。

それくらい、この曲の詩の持つ価値は大きい。

それにしてもよださん、シャンソンを歌うと良いな、と思った。
日本語でも良い。シンプルで自分が理解出来る詩で、それをストレートに歌う歌。
よださんの人生感、率直な思いを歌で聞きたいと思った。
これからだけど、声域にこだわらず、喉が締まらないように歌う方法を手中にしてほしい。
おつかれさまでした、おめでとう!
|| BACK ||