レッスンノート

さたけさん。 もうお腹が大きくて歌えるのか!?と思わせられるが、良く声が出ていた。 お腹を教えるときに、分かり易いようにあるいは本人が自覚し易いように 大きく動かしたり、動かすように言うけども、実際は微細な筋肉の使い方であり、 お腹の子供に悪影響があるような使い方は本来良くない使い方だと思う。 歌うこと、歌うために使う本来の筋肉は異常な事ではないと思う。 もし異常な使い方だとしたら、それは相当に歪んだ歌声だと思う。 ただ、ある種のオペラや大きな声量を必要とする場合には そういうこともあるのだ、、と理解している。 異常なものには効しがたい魅力があることも事実である。 発展を遂げたフランス料理が、人間の身体に悪い影響を与えかねない ことも、似ているといえば似ている。食べればおいしいから。 おいしいけども、体に悪いのだ。 ある種のオペラの声の出し方も、素晴らしい劇的な声量や金属のような声質は ドラマに欠かせないものである。ただ、それは体に悪いらしい。 今日はグリークのIch liebe dichを持ってきた。 とてもロマンティックな美しい曲である。 ドイツ語は閉母音(語尾が子音で終わる)が多いので、言葉と言葉の つなぎで切れてしまうことを注意しよう。 そのためにも、喉を広げたまま言葉を歌い通すテクニックが必要である。 鉛筆をくわえて歌う練習は効果的である。 子音のための舌や唇などの使い方にも、我々日本人が常日頃から使わないものを 使うような訓練が必要になってくる。 ウヤイの響きに注意。喉で閉らないように上顎に響くようなポイントを 見つけて、忘れないでほしい。

さかもとさん。 ゴスペラーのさかもとさん。地声で発声を始めた。 声を当てる際に、その程度を慎重にする必要を説いた。 当て過ぎず、また、弱すぎずだ。 ただ、声帯が開いた喉の下がった状態を決める必要はある。 特に音程が上がる場合に、喉が上がらないようにしてほしい。 ドレミ。。くらいの3度でしばらく、この練習をしてから、 地声からチェンジボイスにあるいは、その反対を3度、5度 そしてオクターブで転換する練習もした。 彼女の場合、今は1点ラくらいまでが地声の限度と知ってほしい。 それ以上は無理だ。喉を痛める。 ゴスペルの曲を歌ってみた。 言葉で切れてしまうこと、声が軽くなり喉が上がってしまうことを 修正しながらゆっくりとやった。 練習では、とにかくゆっくりと、一つ一つの言葉の響きを切らないで 響きでつなぐこと。そして、少なくとも地声の響きでもチェンジでも 喉が開いた、深い状態を維持してやってほしい。




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