レッスンノート

ムジカC発表会講評

きょうはサッカーも勝ったし、発表会も終わったしめでたしめでたし! な日曜日でした。 出演者が5人+私で曲数もあまりなかったし、ちょっと物足りないくらいの 発表会でしたが、御厨邸の気持ちの良いもてなしと、響きの良い サロンのおかげで、とても良い会になったと思いました。 倍音の良く響く柔らかいピアノが心地よかった。 トップバッターのよしおかさん。イタリア古典歌曲集から、 Intorno allVidol mio と、Star vicinoを歌った。 リハーサルでは力強い声で安心させてくれたのだけど、本番は 上がってしまったね。でも、リハの時の調子を忘れずに、次回は どうしたら、上がっても「しっかり」声を出せるのか? 良く考えて見て欲しい。 前の発表会の評でも書いたけど、体をもっともっと思いきり使う ための、姿勢や手の動きや、立ち方や、カッコ悪くなっても 構わない、なり振りかまわずに!?自分の声の調子を取り戻す ことにトライしてほしい。 身体が固まってしまって、終わるまで何もしないで終わってしまうのは 残念だ。。。 ブレス、間合いの取り方、などなど、ピアノに惑わされずに!? 自分のペースをつかむことを次回の目標にしよう。 いそがいさん。日本歌曲から「初恋」と「からたちの花」 前回のリハーサルに比べて、今回のリハーサル、特に2回目は 大分良かったのだけど、本番はやはり上がってしまったね。 どうしたら、自分の力で前に進むことが出来るのか? 練習とか、技術とかを超越した部分、気持ちの持ち方、強さ、 そういった、メンタルなことを技術的な処理と絡めてもう一度考えて見て欲しい。 たとえば、この時点になってもまだ歌のリズムを数えていないかな? 息をもっともっと出して(当てて)行けば自然に音楽は前に進むはずだ。 また、新たな練習方法を考えなければならないかな。。 にったさん。サティのWJe te veuxWと、プーランクの「愛の小径」 今回は曲決めもぎりぎりだし、声の問題はクリアできてはいなかったけど、 落ち着いて、きっちりと歌えていたし、雰囲気がある、、という美点も 発揮できていたから良かった。 これからは、声の処理をもっともっと学んで欲しい。 ポイントがまだ浅いし、楽に声が出てしまう。 本来、もっと深みのある良い声が出せるはずだ。高音ももっと力強い 声が出せるはず。喉の開き、軟口蓋の使い方、ブレスの深さ、などなど 次回には、この辺りをきっちりと出来るようになってほしい。 あめくさん。曲は、グルックの「オルフェオ」から「愛しのエウリディーチェ」 モーツアルトの「フィガロの結婚」からケルビーノのアリア2曲。 初体験にしては、落ち着いてきれいに歌えていたと思う。 元々、若いのに落ち着いているから、その点は心配ない。 オルフェは低いので、難しいのだが良く落ち着いてまとめたね。 モーツアルトはとても器楽的に歌えてた。 これからもっともっと声の錬磨をしてほしい。 声のポジションが高くなってしまうのはブレスがやや浅いこと そして、間合い。これは、経験が物を言うから焦ることはないけど 深いポジションをいつも気に留めて声を出すことに集中してほしい。 歌というのはブレスが決め手だから、これが決まらなければ声を出しては いけない!というくらい、大事にしてほしいし、大事だということを 忘れないで! みくりやさん。曲は、フォーレの「リディア」「夢の後に」 そして、レクイエムのWPie jesuW リディアは、すごく品があって、立派な演奏だった、とても良かった。 音楽に集中できて、危なげがなかった。 「夢の後に」はちょっと張り切り過ぎたかな?気持ちは良く分かる。 演奏としては失敗だと思わない。 冷静さと情熱のバランスということが、大事です。 Pie jesuは、ともかく苦労したけど、みくりやさんが、あの曲の 尊厳をあれだけ出せたことは素晴らしかったと思う。声として荒い 所はまだまだあるけども、あの曲の演奏の初回としては成功でしょう。 これから、また何度もやる機会があるかもしれない。 歌う度に成長していく自分を表現できるようになれば素晴らしいな。 さて、次回は、11月2日の土曜日に、原宿のアコスタジオで行います。 今回出演した人も、出来なかった人も、次回はトライして見て下さい。 演奏ってやればやるほど、素晴らしいものだな!と思います。 みんなは、それでプロになるわけではないのだけど、演奏の苦労を 通して、生きていく苦労や辛さを乗り越えることが出来る強さを 持てるんだね。そうしてこそ、美しい人、Belle Ameを持った人に 成っていくのだと思う。 今日はみんなお疲れ様でした。




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