レッスンノート

今日は朝から江東区まで行って、昼過ぎから退屈な会議を2時間も やって、それだけでくたくたになった。だもんで珍しく渋谷から の電車に乗らず次の電車に座って帰った。 しかし最近車に乗ることが多くなったし、夜遅い夕食が多く、体に悪い感じ。 なぜ遅く食べるかというと、レッスン前に食事を取ると、集中力が鈍るからだ。神経は研ぎ澄まされないと、耳も悪くなる。 おかげで、良いレッスンが出来たと思う。 よこやまさん 響きが出ないという。 比較的高い方から発声を始めてみた。 そうはいっても、この人は意外と喉がしっかりしているし、喉を 開こうとする傾向がある。 高くない音域では、口腔の共鳴感がある。その事は後で理由が分かった。 中高音で喉が上がってしまい、響きが痩せてしまうのは、声のポジションが 高いのだ。 簡単にやった方法は、いつもやるようにオクターブ下の声を出し、そこで、どのように声が出ているか?そのリラックスした喉の状態を 変えることなく、再びオクターブ上に上がって声を出してみるという方法。 分かり易いと思う。これが割と上手く行き、声質が落ち着いて、喉が楽になった。 問題は本人がその感覚を理解し、再現性を持っているかどうかである。 そのまえに声が出ないとき、苦しいときは喉がどういう状態か? を良く観察してほしい。そういう観察から、それを避けるには? となるから。 そして、音程は喉で取らずになるべくお腹を開いていくようにして 喉でやらないこと。特に1度ずつ上がっていく場合、横にじんわりと 開いて行くように。 また、高くなってきたら、口を開いて喉の上がりを押さえるように。 今日やったことで一番大きいのが上記の3点である。 大体5線の真ん中くらいから上の音域では、この点を充分考えて 声を出してほしい。 曲を歌ったら、途端に声が響かずに痩せた声になった。 まず、イの母音が潰れないように。アの母音が鼻声にならないように。 全体に口を使わなさすぎるために、喉が狭くなってしまうことが 原因だ。 ゆっくりと、一つずつの母音、言葉をていねいに響かせて練習して 行くことを積み上げて、譜読みをしてほしい。 ちばはらさん。 発声では、ゆっくりと低い音域から徐々に上がっていった。 最初は、1点Cくらいまでにして、ポジションを上げないような フォームを確立し、次に少しずつ高い方に上がった。 とにかく高い声云々よりも、喉がリラックスした状態で 響かせられるかどうか?を低音域で良いから、確立すること。 彼の場合は、さぶりさんとは逆に声を作らないような意識が 大切になると思う。 音程を意識し過ぎないこと。 そのためには、お腹の開きで声を出す状態を大切に。 高音での楽な状態を模索している中で、ファルセットに傾き過ぎる 状態から、どうやって丁度良い声帯の響きを導き出すかを 自分も出しながら考えた。 誰でもと言う訳ではないが、喉を意識しないのではなく、多いに 喉を意識して、あえて喉に当てることでこの問題を解決の方向に 持って行けそうな感じが出来た。 バイオリンなど弦楽器の場合も、弓を弦に当てて弦を振動させる。 その時どこに神経を注ぐか? 喉から離れようとすればするほど、息を強く当て過ぎて喉が 動いてしまい、強い呼気で声帯は乱雑に扱われ、ビブラートが多い 息漏れの多い喉っぽい高音になるのではないか? あえて、声帯そのものをピンと合わせることに集中させてみると 驚くほど、ビブラートの無い音程の良いコントロールの利いた 高音が出るようになった。 まだ、1点Gくらいまでだが、かつての彼の声の面影は微塵も無かった。 これに気を良くして、イタリア古典のWTu lo saiWを譜読みして 歌ってもらった。最初はラララで次にウの母音でやり、最後にイタリア語もつけた。 とても良かった。 今日の結果をうまく出せると良いのだが。




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