レッスンノート

今日は5人一気レッスン。だったが、みな良く練習して成果が あるレッスンだったので良かった。 さくらいさん。 1ヶ月ぶりだったが、発声を初めてもすぐに、前回の良いレベルに なっている。声を出す感覚が高い人だ。 声が良くなるし、音程も良い。2点Asまでは、発声練習では 良い。Aになると、ちょっときつい状態だが、すぐに広がるだろう。 今まで言わなかったが今日はお腹の使い方を教えた。 ブレスでお腹特に脇腹を少し広げておいて、フレーズの終わりまで それを広げていくようにすること。 慣れたら前下腹を入れて行くことも同時に出来ると色々出来る。 要するにブレスの状態で、お腹を開いておくこと、と同時に喉、 軟口蓋も広げておく。 声楽はどこも開いている状態で歌う、、というイメージを持つことが大事である。 曲は、からたちから。 声としては、ほぼ良いところを言っていると思う。 ただ、少し力みというか、出し過ぎの感もあるけど、今は仕方ないだろう。 慣れてくれば、もう少し楽に歌えると思う。 全体にやや奥歯の辺りがはさまったような感じに聞こえるのは、喉を 開いて歌うことを大事にしているからだろう。これはとても大事なことだけど、 もう少し自然に、口も楽に動かして歌っても良いと思う。 リズムがややきちっと理解できていないところ、低音に降りる音程が不安定なところがある。 が、現時点では合格だ。 中田喜直の夏の思い出は、音域も低いし、リラックスしてとても良い声が 聴ける。さくら横丁を宿題にあげた。 素直で明るいな彼女の声にぴったりの曲だと思う。 ブレス時のお腹の開き、そしてフレーズ中もお腹を使って開いていくよう 使うことを忘れないでおいてほしい。 つげさん。 発声を低い方から始めたが、良く観察していると腰を良く使って声を 出しているのがわかった。そのため、声もずいぶんとしっかりしてきた。 低音はそれほど声量は出ないが、高音がしっかり出せるようになっているし ポジションも上がらずに良い状態である。 ただ、下あごを下げ気味のために、中低音で声がこもってしまう点が ある。中低音は、あまり下顎を下げずに、上顎顔面に声を直接 当てる感じとか、口をラッパのように使い、声を唇より前に出すような 出し方の方が良い。ただでさえ、声量が出ない中低音部は、声を前に 前に出すように心がけてほしい。 高音になってきたら、逆に喉を開いて、深く出した方がきれいだ。 母音の練習を下が、相変わらずエとイの母音がどうも狭すぎるし 聞き苦しい、響きだ。どうも、響きを作ろうとしているせいだろうか? まずは、響き云々以前の問題として、エの母音をもっと広く、アに近い 感じで出すことに慣れてほしい。響きを作るのは、それが出来てからで 良いと思う。曲はStar vicino,,,これもエの母音が随所に出てくるが、 ほとんど狭いエかイに聞こえてしまう。 今注意するとしたらそれくらいだろうか、発声自体はとても良くなっているので、 母音の響きの統一を心がけてほしい。 よこやまさん。 発声は、全体に良かった。彼女も間が開いたのだが、最初はどんな風に 悪かったのか?があまり思い出せないくらいだった。 声に揺れがあるのと、やや喉を絞める傾向があるが、それとて 気になるほどではない。本人曰く、声のポジションをぐっと下げて 歌うことを気を使ったといっていたが、それがポイントなのだろう。 これが出来れば、最初から何も悪くなかったように感じられるくらい このことは、大事なことなのだ。特に高音で喉を絞めてしまう人には 有効である。 今日は、中低音部で頬を上げ、声の当たりが重過ぎないよう、厚過ぎないように する練習。 この中低音は、弦楽器で言えば、太い弦に当たるから、当て方を強く すると、音程がやや下ずり、間の抜けた感じになってしまう。 上向形の場合は、最初の声をしっかりと、そして上に上げるほど薄くなる ように、そのためにも、頬を上げて下顎を下げないように、 また、下降形はその逆で良いと思う。いずれも、腹を緩めないようにすることが大事だ。 彼女も声が中に引っ込む傾向があるので、声を前に出すように、唇から 先に声を出す感じを大切にしてほしい。それと、声の出し過ぎに要注意。 5線から上の高音は、あごを下げずにあごを引いて、後頭部に当てるように 細く当てることをまず大事に。それがきちっと出来てから、今度は 声を前に出すことを取りいれれば、しっかりした高音も出せるようになる。 今は、細く軽くで良いと思う。 あめくさん 声の調子は特に変っていない。出し始めの低音は、以前よりも明るく前に出していることが 良く分かった。このことは常に気をつけて、さらにもっと前に意識しても良いだろう。 ややもすれば、すぐに中に引っ込んでしまうから。 実際に曲で感じることだけど、低音から中音にかけて、どうしても鳴りにくい あるいは、息漏れがやや多いい声質なので、逆に地声の成分をもっと 積極的に取り入れて、あるいは、もう少し喉を当てて声を出すように やってもらった。このやり方だと、音域からチェンジのへの切り替えが やや難しいが、今日聞いた限りでは怖がらずに当ててどんどんと出して行っても 大丈夫だろうと思った。しばらく、このやりかたで慣れてから、元に戻しても、 すぐに戻れるし、その時点で高いチェンジの声もまた鳴り易くなっているだろう、と思う。 声は全般に積極的に出してほしいと思う。 フレーズで終わりの方になると、どうも声が抜けてしまう、、と思ったら お腹が使えていないようだった。フレーズの最後までお腹、側腹の張りを なくさないように、開いていくようにすることを忘れずに。 高音は良く伸びていると思う。今日は3点Cまで出した。これは 慣れと練習あるのみ。ただし、やり過ぎは禁物、毎日少しずつ確実に 練習を積重ねてほしい。 曲は、Agnus deiから。 前回よりも、更に高音部の広げ方が積極的で良くなっていた。 低音部がやはり、息漏れが目立ち響きが散ってしまうので、 声のチェンジして、出してもらうと、うまく行けばとても良い。 あたかも、チェロかビオラの低音が響いているような、滑らかな 低音感が素敵だと思った。 ただ、やり過ぎは禁物である。あくまで上品な範囲を逸脱しない 範囲で、軽く鳴らすように使うと効果的だろう。 ヴィヴァルディも高音が楽に歌えるようになっていた。 少しずつしかし確実に良くなっているから、無理をせずにやっていけば 良いと思う。 よしおかさん。 発声は、いつものように本当にか弱い声で始ってしまうので、今日は声を ずばり当てるように出す練習をした。単純に喉で声を当てて見るだけだが。 これでも、うまく出来るようになった。高音もそのやりかたで、大丈夫だ。 今は、あまり余計なことは考えずにしっかり声を当てて出して行くこと、に集中してほしい。 彼女の場合、これは大事なことだ。後は、何度も言うようにお腹を使うこと。 ブレスを胸でしないで、お腹を広げるように軽くすること。 そして、フレーズの最後まで緩めないように。 これは、ゆっくりやれば出来るレベルなのだが、瞬時の素早いブレスでも これが出来るようになってほしい。この練習は声を出さなくても 出来る。通勤途中で立ちながら息をハッとお腹で入れたりする練習を して、慣れてほしい。音楽の中では時間がないから、この瞬時の ブレスがとても大事なのだ。 曲は、モーツアルトのAn chloe..ドイツ語をつけて歌ってみた。 最初からゆっくりと、少しずつ確実に声を鳴らして歌い込んでいく 練習。語尾の子音をきちっと、意識して出すことを忘れずに。 Furとか、Mirなどの語尾のRは、ア〜と母音にならないように、あくまで 無声の子音である。それと、高音に入る寸前の素早いブレス。 今日の声は良く鳴り良かったのでこれを確実にしたい。 その後で、この声の響きを上に持って行くことや、喉の開きをこれに 付け加えていく、、、という練習がある。シューマンの「くるみの木」 も譜読みに付け加えた。きれいな曲なので楽しみである。




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