レッスンノート

今日は風邪でキャンセル続出。 このところ本当に風邪が流行っている。今日も12月の寒さだったとか。。 みくりやさん 風邪も治って元気にやってきた。 前回と同じく少し発声にこだわってみた。 今日は、声がどうも安定しない、特に5線の上の方の 声が抜け勝ちで、安定しないので、声を当てる練習をした。 スタッカートの練習である。 まず、スタッカート自体が難しかった。 声帯そのものを意識して、コンパクトに確実に当てること。 高音に行くほど低く、そして腰をしっかりさせること。 横隔膜をあまりバタバタ使わない方が良い。 この練習はあくまで、声帯の支持、張り方の練習だ。 声帯の支持を横隔膜を使う事で代用しないこと。 当てる場所は、胸骨の一番上、喉の下の骨が窪んだ辺りを 意識すると良い。 イタリア式声の支えを練習する古典的な方法だ。 高音がどうも難しいので、中低音部だけでスタッカートを 練習し直した。うまく出来た。 要するに、声に息が混じらないように、きちんと声帯が合う ことを目標にしてほしい。 発声のやりはじめで、前回教えたあくびの喉の状態などを 実践していたが、そのことと、今回の当てる事が彼女の中で リンクしなかったのだろう。 今回の練習と前回の練習するところの意図は、また別のところにある。 ぼくも、初心者の頃、一つの事をじっくり、積重ねたいのに 先生が、後から後から色々言う通りにやることが、どうも 納得が行かなかった。 発声は、色々な事を「考え無しに」とにかく「実践する」そして いつのまにか自然に色々なやり方が身に付く、、という面がある。 ただ、これも人それぞれ向き不向きもあるからな、彼女には もう少し一つのことを徹底させた方が良いのだろう、と思った。 曲は前回までのプーランク2曲。 特に高音に昇る際に、今日の発声のアタック、喉の下に きちんと当てること。常に腰の張りを忘れない事が大切。 かなりうまく出来るようになったので、次回も同じ事を 続けてみよう。 つげさん 発表会では、なかなか良い成果が出たが、本人は無我夢中だったのだろう。 今日は発声練習でみくりやさんと同じく、胸骨の上に声を当てる 練習と、声を前に当てる練習をした。 前者は、どちらかといえば高音に有利である。後者は中低音である。 胸骨に当てると、声帯はきれいに伸びようとする、それは 胸骨から喉頭を引っ張る筋肉が働くからである。 要するに、バイオリンのコマに当たる部分がしっかりするから 弦を張ってもきれいに張れるのである。 中低音は逆に、声帯全体を良く振動させる必要がある。 声帯全体の支持を楽にして、伸びやかな運動が出来るように してやる必要がある。 上歯、あるいは上歯の後ろ辺りに声を当てるように、 そして出来ればフレーズを呼気で持っていけば声帯は 自動的に良く振動する、、という感じだろうか。 今日は、前回のStar vicinoを復習。 特にイとエの母音の響きを矯正。 エの母音はアの母音から作るべきである。彼女はアの母音が良いから それを基準にする事をいつも忘れないでほしい。 イは、なるべく口よりも下、下あごあたり、あるいは 胸骨の上など、低い場所を狙って当てる方が良い響きになる。 後は、Tu lo saiを譜読みした。彼女には良い音域である。 そして、古典歌曲集の2巻から、Intorno allVidol mioを与えた。 母音による響きの違いを克服すれば、相当良くなるだろう。 頑張る甲斐はあると思う。 きのしたさん 久しぶりに来た。メサイアの本番ももうすぐらしい。。 発声の声は、以前よりも軽く音程も良くなっていた。 ただ、気息的な声は変らず、やはり合唱だからかな? あまり当たった声は好まれないというか、ミクストし難いのかな と思った。 スケール、たとえばドレミファソ〜と歌うのでもその逆の 下降形でも、一音一音にHがついて、ハハハハハ〜という 声になってしまう。やや気息的に過ぎる声と思う。 彼女も少しスタッカートをやって、特に高音で声が上ずってしまい 響きが逃げてしまわないように、練習をした。 だが、声自体は概ね良い声を出している。 合唱団での声、をこちらも気がねしてしまうので、もう一つ こちらの意図する声が教えきれないな、という思いが残る。 曲はメサイアの合唱から。 教えた事は、長いフレーズのブレスについて。 ややもすると、合唱のせいか必要以上にブレスを取ってしまい そのことで、声楽的にも損をしていること。 ブレスによって、かえって声のフォームを崩し声の立て直しが効かなく なる事が多い。なるべくブレスの数を減らして、効率良く歌うべきだ。 また、ブレスを減らしてみると、妙にテンポが遅くなったりしていたので 、どうしたのか?と聞くと、ブレスを節約している、とのこと。 息を節約するように歌うと、かえって筋肉が硬直し、無駄な息を使い 音楽が進まなくなり、ますます息が無駄になる、、という悪循環を 起こす事が多い。とにかく、フレーズは、積極的に歌いまわすこと 先の事を考え過ぎない事が、大事な事だ。 それから、細かいパッセージで、急に低い音に降りる時、支えを大切に、高い所と同じ ポジションで歌うように。 八部休符の次の音の入りが遅れるとのことだが、これもブレスを し過ぎではないかな? 同じブレスでも、お腹をほとんど変えない短い軽いブレスというものを 練習してほしい。要するに休符も含めたフレーズというような 考え方をするとわかるだろう。 細かく直していくと、部分部分でとても良くなるのだが、通すと 段々固くなって、声が上ずったり、ブレスが苦しくなる傾向が見て取れた。 お腹だけど、ブレス時に、お腹を完全に緩めるような意識も 持った方が良い。段々とお腹を固くして、戻らなくなってしまい 喉まで固くなってしまうからだ。 でも、全体に良く落ち着いて美しく歌えるようになっている。 本番が終わったら、せっかくだから少しメサイアのアリア 勉強してみよう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




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