レッスンノート

みくりやさん 発声練習は、前回やったように声を当てる練習を主に中音部で。 最初は声馴らしに下降形で上がり下がり。ちょっと喉がからから していた。声を出していない声、ちょっと疲れている声だったろうか。 スタッカートで比較的低めから2点Eくらいまで。 彼女は、2点Eから明快に声がチェンジする。 それと、1点Eから下は声を当てようとすると地声に変る。 地声にしないためには、当てるけども高い場所、軟口蓋 あるいは歯の後ろ辺りの響きを落さないように。 スタッカートというのは誤解され易いけども、横隔膜を 使う事が目的ではなく、喉である。声帯の先端を使うように コンパクトに、息を漏らさないでやることに意をそそいでほしい。 次に声を口の前に押し出すように、いわゆる前に当てる練習。 2点Dくらいから、ちょっと喉に負担がかかってくる。 口の前で負担であれば、おでこ、あるいは鼻根あたりに 当てるようにすると良いだろう。良い中音域の声が出せていた。 はからずも、チェンジから上の声で、喉の当て方を変えないと 喉が痛くなったらしい。自然に自分で声の当て方を変えたのだが 後頭部首の後ろから肩に掛けて意識したらしい。とても良い響きが 出るようになった。 当て推量で悪いけども、この辺りに意識が行くのは、輪状喉頭筋 といって、喉頭を首の骨のほうからベルトでしばるようにして 喉頭を支える筋肉が働いているのだ、、と思われる。 難しい話だけど、この筋肉を働かせるのは高音ではとても大事な ことである。 喉頭がきちっと立って、かつ低く押え込む事で声帯を、良く張り しなやかな高音が出せる、ということである。 この高音の出し方はベリーGoodなので、覚えてほしい。 来週もやろう。 曲はプーランクのFleurから。 概ね良い歌になった。声も安定してきた。出だしの2点Dは、声を前に パンと出す感じがとても良い。彼女らしい真っ直ぐな、きれいな 響きが出る。声は譜面にあるPよりもMf以上の声をどうやって 意識するか?を大事にしてほしい。 小さくする事よりも、しっかり出す方をまず覚えてほしい。 次のLa reine de coeurも同じこと。 1点Eから下の声は地声になってしまうと、上につなぐのが難しいので やっかいだ。低音は我慢してフレーズの先、音程が上がってから 声をきちっと当てるようにすると良い。 前半に出てくる2点E暗いの声は、下の出し方、上の出し方どちらを 選択するか難しいが、下から上がる場合は、口を開けすぎずに 前に当てる方が響きがつながって良いと思う。 後半の2点Eでイの母音などは、発声でやったように首の後ろを 意識して当てるようにすると、安定した良い響きになっていた。。 新しい曲だけど、プーランクのWRien que ce doux petit visageW を譜読みした。エリュアールの渋い作品。むしろ年配の人間が持つ 悔恨のようなこの曲をどう表現してくれるかな?楽しみである。 あと、コクトーのToreadorこれは、楽しい曲。これも楽しみ。




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