レッスンノート

今日は、夜一人ということで、仕事帰りに漢方医を尋ねた。 来るべき花粉症対策のための煎じ薬の調剤をお願いしてまいった。 小青竜湯というものが主体のようで、人によって効いたり効かなかったり とのこと。まあ、いわば当たるも八卦当たらぬも八卦みたいなものだ。 それでも、抗アレルギー剤よりは身体に優しいのではないか? と、わらをもすがる思いで行ってきたのだった。 夜の東京は思いのほか暖かく、ダウンのコートが要らないくらいだった。 それにしても大塚周辺の淋しいこと淋しいこと。 車で護国寺から大塚方面へ左折する手前の横道が、古い街並みだったの を、ちらと見て驚いた。まるで昭和初期の商店街がそのままそっくり 残って、人っ子一人歩いていない雰囲気が、西部劇の決闘をする時の 街並みみたいだった。 よしおかさん 今日は、やる前から何とか彼女の高音を開発してやろう!と意気込んで いたのだが、これはなかなか時間がかかるな、というのが実直な 感想だ。 喉の問題というよりも、お腹の問題、あるいはその筋肉を使うための 身体の支えがないというか、身体が固いというか、、高音を出すための エネルギーの出所が見つからないという感じだ。 今日は声を当てる場所で、少し改善を促してみたのだが、まあまあ 声のポジションを高く取らないようにするための方法が悪くはないだろう という感じ。 上向形のスタッカートで、高い音ほど胸骨の上に当てる意識を強く。 これをやると、嫌でも声帯が伸びてしっかりした高音が出る物だが その前に喉が上がってしまう傾向にあった。 これも、腹筋あるいは背筋の弱さが見えてくる。 あるいは、首の後ろに当てるようにやってみても、同じように 腹部関係の筋力が弱いために、呼気に強さが出ない、そのため 喉が上がってしまう傾向にある。 あまりやりたくないのだが、ある種の動作によって、自然に腹部周囲の 筋肉を使って高音を出す練習をしてみた。 ドミソドソミドのアルペジョで、一番高音を出す時に腕を上に 放り投げるようにしてみる。 これは、ドミソ〜で後ろに振りかぶって、最高音のドに到達する 刹那に高く腕を上に振り上げる。 こうして、自然に腰の筋肉を使わせるという方法。 それまで、かすりもしなかった2点bが出せるようになった。 それどころか、3点Cまで出せていた。 声質はまだまだだが、まずはこういうことから身体の使い方を 覚えて行かなければならない状態だ、ということを知ってほしい。 高音だけを楽に出せるようになるためには、1〜2年くらいはかかるだろう。。 曲はシューベルトの「野ばら」 余りにも有名なこの曲。 まずは、ゆっくり目のテンポで正確に、メトロノミックに リズム感をきっちり身に付けてほしい。走らないでほしい。 それから、言葉。彼女、ドイツ語のディクションは良い。 この曲は、基本的に良く語ってほしいのだ。 高音に上がるフレーズ、さびの部分は、上に行くほどクレッシェンド するように。次の少し悲し気な部分は、今は表示を無視しても、 声を落したり、ゆるめないできちんと歌うように。 きちんとしっかりした声を出すことが身に付いてから、落す表現を 出来るように。 次回から、少し高音の練習を兼ねて、高声ようでトライしてみよう。




戻る