NS

試演会のフォーレ、カルメンを通してみた。
フォーレ2曲は、声は軽めだが、安定しているし、ブレスも伸びて綺麗に歌えている。
「ネル」は、結局彼女の歌いたいテンポに伴奏の出だし、前奏を合わせていったことと、
伴奏のアルペジョの滑らかさを練習。
声は言うことはないが、強いて言えば、出だしのTa roseのTaの声。
顎を出さないで、響きをきちんと中で響かせることを大切に。
気をつけないと、ちょっと生っぽくなる。

「夕べ」も、テンポよりもテンポが延々と続く、推進力を大切に弾いてもらうこと、
そして中間部の16分音符によるシンコペのリズムを滑らかにして、際立たせないことを大切にしてもらった。
また、Pとあるところ、特にSoit comme un lys のくだりはPの弱音が表現になるので、充分に気をつけてもらいたい。
最後のLe racontent tes yeuxのくだり。
長いフレーズで大変だが、最後のCielでそれこそ最後のクレッシェンドがかけられれば、素晴らしい。

この2曲はほぼ、全体的な仕上げの段階であった。

カルメンは、これも伴奏は良く出来ていた。特にハバネラのリズム感がようやく完成したと言えるだろう。
再現部の間奏は、もう少し遊びがあっても良いだろう。
また、歌は、特にL’amourからの声を、練習した。
そこまでの、短調の主旋律の楽節で、少し力みが出るのだろう。
そのままの硬いブレスで、L’amourを歌ってしまうので、微妙にピッチの低い歌になってしまう。上顎にブレスをよく入れて、天井の高い中低音の声を目指そう。