SNT

オンラインレッスンといえども発声練習から始める。
最近は多くの人に下降形5度スケールを上昇下降で始め、低音から3度5度のアルペジョ、最後に上行5度スケール、おまけに半母音J付きで5度スケール、
あるいは8度のアルペジョなどを行っている。
喉を温めることと場合によっては発声の理解度を確かめることに焦点を当てている。

全部で45分くらいであったが、発声とパノフカを先ず行う。
パノフカをやる意味はアーティキュレーションを項目毎に分けた課題があり、譜面からメロディのキャラクターを表現することに習熟できる点にある。
今回の13番は付点音符のリズム感である。
フレーズに一本スラーが長くついているせいか、横に流れるだけの歌い方になる点を修正。
1拍を付点で表す音楽なので、まずその拍のキャラクターを正しくリズミカルに歌えなければならないだろう。
それが確実に出来た上での、フレーズのレガート歌唱ではなだろうか?

フォーレの歌曲から始めた。
「ネル」そして「私たちの愛」いずれも同じ課題であったのは、メロディのキャラクターを十分意識して歌うこと。
簡単そうで難しいのは、これらの幸福感に溢れたメロディを気持ちよさげに歌うこと。
生理的な発声方法を考えるのは個別の練習時にして、通して歌うときにはメロディのキャラクターを出すことを意識してほしい。
というか、そういうことをやるべきレベルに達しているということである。

ベッリーニのアリアは、立派な歌いっぷりであった。喉を傷めていたようなので無理をしないで歌ってもらったにもかかわらずである。
オペラのアリアは、あるいは悲劇であろうか?は、皆頼まなくてもメロディキャラクターを表現するのは、イタリアのメロディだからだろうか?

フォーレのメロディも実にキャラクターにあふれていると思うのだが。。