アトリエムジカC試演会2018年12月9日日曜日19:00開演


試演会は、レッスンの課題がどれだけ身についているか?ということを、本番を通して確認する、いわばプレ発表会です。
マンツーマンで行っているレッスンで、他の生徒たちがどんな人たちなのか?を確認する意味もあります。

今回は2回に分けて、ふだんレッスンに定期的に来てくいる生徒の中から、比較的新しい方々を中心に、ベテラン数名を交えての試演会を企画しました。
その1回目の試演会の講評となります。

緊張が強く失敗することは、大いに経験しておいてほしいです。
また、気楽にやるということも、意図的に経験することも、試演会の良さです。

できればレッスンで課題としたことは何か?をはっきり把握しておいて、その課題の中の1つだけでも本番で成功させようと思って挑戦することが、
試演会をやる意味につながります。

試演会は、主催者としても開きやすい形態なので、これからも機会を見てまめに開いていきたいと考えています。

下記、今回の出演者それぞれが書いた感想をまとめてあります。

出演者(イニシャルによるリンク)YR SKM SNT MR  TNA AC TH OM  各自のイニシャル横に、プレイボタンがありますので、そこから動画にリンクされています。

 

YR


吉川璃紗  「たとえつれなくとも」カルダーラ 「いとしい女よ」ジョルダーニ

今回,風邪の熱がある中を無理を押して出てくれました。
そのせいか前半声がしっかりしていましたが、途中からポイントを外しそのままで立て直しが出来ませんでした。
彼女の舞台パフォーマーとしてのプロ魂には敬意を表しますが、体調管理も同じくらいに大事なことです。
難しいことですが、体調管理には十分気をつけてください。

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SKM


関昌希子  「アヴェ・マリア」カッチーニ 「ハバネラ」ビゼー 「クロリスに」アーン

前回の試演会までは、重心を低くした発声を徹底していましたが、高音発声を伸ばす
練習をしたことが、今回の歌声の調子に反映していると思いました。
基本的に覚えたことが実行出来た結果になり、良かったです。
母音による声の出し始めの方法は、直前のレッスン出教えたと思います。
喉で閉じないで軟口蓋から出だす方法を思い出してください。

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SNT

関根知子  メサイア「かの者たちの足の何と美しきかな」 ヘンデル「あぁ 愛する人の」ドナウディ「リディア」フォーレ

緊張のせいか?リハーサルよりも喉が上がってしまいましたが、基本的には練習してきたことが実行できたと思います。
ただ、まだまだ身体が固いので、今後はもう少しリラックスして身体を使った発声が出来るように、今の発声に慣れて行ってください。
ピアノ伴奏は、レッスンでお願いした伴奏音楽が表現出来ており、歌とのアンサンブルが良かったことも、好結果につながる大きな要因でした。

 

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MR


三好涼子  夢遊病の女「あぁ信じられない」ベッリーニ
リハーサルから緊張が出て、声の割れが本番でも出てしまいました。
緊張による身体の硬直と、その結果による声の出し過ぎが原因です。
自分で思っているよりも、小さい声で歌うことを練習してください。
その際に、声をファルセットにしないことと、必要以上に力まない声量をコントロールして歌う事、を思い出してください。

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TNA


田中亜希子 「美しい夕べ」ドビュッシー 「麗しい眼差しよ」ヘンデル ドン・ジョヴァンニ「愛の神はいたずらもの」モーツアルト

ドビュッシーの「美しい夕べ」は、本番の緊張で喉が高かったですが、ぎりぎり安定を保って歌えたと思います。
ヘンデルも同じですが、レッスンで覚えた発声が出来つつあることが確認出来たのが収穫でした。
最後のモーツアルトのアリアは、十分に落ち着いて歌えていました。

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AC


阿部千絵子 「朝焼け」「イスパーンのバラ」「祈りながら」フォーレ

きらきらした歌声で、フォーレのシンプルな初期~中期の歌曲を純粋に楽しめました。
声とピアノ伴奏のバランスが良い、フォーレの美しさを楽しめる演奏レベルになりました。
更に伴奏合わせを練って行けば、より良い演奏水準に達することが出来るか、と思える可能性が見えたのも大きな収穫でした。

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TH


高久ふみ枝  「いとしい人が来るとき」パイジェッロ ノルマ「清き女神よ」ベッリーニ

歌っている様子は歌いにくそうに見えましたが、声は高く細いソプラノらしい声を楽しめました。
特に換声点から上の声は、軽やかに歌えていて、とても良かったです。
中音~中高音の声域は、声量が充分とは言えませんでしたが、それは声質を求めたためでしょう。
これから、声量を増して行くにはどうするか?を練習して行きましょう。

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OM

鬼木麻衣  偽りの婚約「アンドレのご婦人」「草の中に」「ヴィオロン」プーランク
ポントの王ミトリダーテ「重い苦しみに」モーツアルト

プーランクは、楽譜に書かれている音楽が十分に理解できる演奏が実現できていました。
中音域は声が充実していて、とても良かったです。
更に練習を積んで、より表現力のある演奏レベルに達してください。
その意味でモーツアルトのポントの王、ミトリダーテのアリアも、緒に就いた感じで好感が持てました。
最高音が、少し硬いかなと思いますが、声の温まりを考えれば必然ですね。

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