ハミングの効用については、すでに書いていますが、もう一度おさらいしておきます。

喉が温まっていないとき、あるいは初心者の方が、普通の母音発声をするときは、どの母音で始めるでしょうか?
A(ア)を使う方が多いのでしょうか?

この母音は、確かに喉は絞めにくいですが、日本語固有の発声上の癖が出やすいです。
特に力を入れて出すと、女性になると地声になりやすかったり、少女にありがちの「黄色い声」になりやすいのです。

これは、微妙に喉の力の入れ方に固有の癖が出るためです。
ハミングで練習をすることで、この母音発声に固有の癖が出にくくなります。
このことが、一番大きなメリットです。

ただし、ハミングのやり方を間違えると、ほとんど意味のない練習になってしまうので注意が必要です。

ハミング練習の効用は3つの側面が挙げられます。

1つは、低音発声における軟口蓋発声を開発しやすいこと。
このことで、低音発声における息漏れの多い発声や、喉を余計に掘ってしまう癖を意識できることで、癖が取りやすいのです。

もう1つは、逆に高音発声に換声する通過点の発声の響きの基準をつかみやすいこと。
ファルセットになってしまうのか?開いているのか閉じているのか?良くわからない場合もあるでしょうし、
逆に閉じすぎて喉を絞めすぎてしまっている場合の、力みをとるための方法にもなるでしょう。

そして、3点目が、喉を開ける意味をつかみやすいこと。
喉を開ける、という意味は、端的に言えば、発声時に喉仏が必要に応じて下がった状態になることです。
実際に出た声は、共鳴腔が出来て響きに共鳴がある状態になることです。

以上、ハミングによる練習の効用を上げておきました。
次回は具体的な練習方法を書きます。