アトリエムジカC発表会




ムジカC発表会に出演した皆さん!昨日はお疲れ様でした。応援に来たご家族の皆さんには喜んでもらえたでしょうか?
喜んでもらえたなら良かったです。

こちらは、頑張っている姿に、眼がうるうるしたり、何回いったらわかんのじゃ〜ばかも〜ん・・へ(▼▼)ノ・・・
となったり、振幅の激しい一日となりました。でも終わって良かった良かった。。(^○^)ノとなりました。

発表会は、ぼくが企画してみなさんが、レッスンの成果を発表するわけですが、当然のことながら、みなさんが作り上げるものです。
ぼくがいくら先生だとしても、ぼくがいても何の役にも立ちません。せいぜい駄洒落を言って場つなぎするくらいでしょう。

というわけで、今回はぼくが場つなぎをせずに、みなさんに歌詞を読んでもらったり、自己紹介をしてもらいながら
ということをやりました。

結果として、こちらは上記のように振幅の激しい一日を送る事になりましたが、やってみて良かったと、言えるでしょう。
これをしたことで、逆にみなさんの歌を含めた存在感みたいな総合的なものが良く見えました。
これは、良い意味だけではなく悪い意味でもです。

今回はそんな観点から各人評を書いてみたいと思います。





















つげさん
イタリア古典歌曲集から、
「側にいてほしい」
ヘンデル「メサイア」より

How beutiful are the feet of them
Iknow that my redeemer liveth

今日、発表会の最後の自分の話で、大穴、万馬券!
(失礼!)と言った人はこの人です。
実際、家に来た時はどうなるか!というくらい声が出なくて困ったのですが、その後急速の進歩を遂げてくれました。
たった数ヶ月です。ただ、合唱団に入っているので、他の人よりも歌う機会があるのが確かに得かもしれませんね。。

彼女は、芯がある。やると決めたら、きちっとやろうという筋目を通すところがある。
それは、歌を聴いていて思いました。だって本番が一番良かった。リハーサルも良かったので驚いたけど。
多分、上がる前に、出られること、歌える事が嬉しかったのだと思います。
これこそハートの問題ですね。歌う前の話し振りも、きちんと、ハキハキとして良かった。

これから覚えてほしいのは、ステージマナー。拍手は遠慮せずにもらうように意識してほしい。

これからの声楽的課題は、今日も少し見えていた中低音の響きをもっと出せるようになることかな。
喉が開きかけているのが見えました。まだまだこれからの訓練でその辺は伸びてくるでしょう。


よしおかあゆみさん

シューベルト
「音楽に寄せて」
「鱒」

彼女も上がっていたけど、きちっときれいにまとめていました。無理が無かったし、伴奏とのアンサンブルも良かったです。
声も中低音は良い声が出ていました。
上がっていても、それをきちっと受け止めて、跳ね返す精神力が感じられました。
芸事というのは、そういう精神力が大事ですね。特に人の気というのは、なまなかなものではありません。
舐めるととんでも無い目に会います。そういうことを、真摯に受け止めきちっと、ていねいにやる姿勢が好感が持てました。
選曲も無理がなく良かったですね。
背伸びをせずに、出来ることをきちっとやる、という見本です。初心者には大切な事。
こちらとしても、選曲は難しいところだけど、彼女にはそれを選ぶ意識がある、ということが大きいと思いました。
何より、自分が歌いたいものは何だろう?何かを歌いたい、という心がまずは大事だと思いました。
とにかく、初めての経験、スタート。これからですね!


まえもとさん

ミュージカルナンバー
Me and my girl 「あごで受け止めて」
Elizabeth 「私だけに」

彼女も上がり性でした。
歌う前の解説のことは、前々から言っていた事。こういうことも、歌う事と同様大事にしてほしいです。
また、きちっとお話が出来る人は、歌も上手いものですよ。。

彼女は、レッスンの回数が少なく、実際こちらが意図した内容は伝えきれてないのも事実。
ただ、本番は、彼女なりに落とし前を付けてくれた!という集中とまじめさ。これが良かった。
お客様も喜んで聞いていました。日本語の歌というのも、お客様には良かったですね。
ただ、これは、今の彼女の出来る範囲で、ということです。これで良いわけではない。

具体的には、声の響きを持続するための、お腹の使い方、響きを持たせる口の使い方と発音、などです。
今回、日本語というせいもあり、レッスンも時間がなかったので、取りあえず上記のことはしなかったけど
本当はもっと勉強したかったですね。
音楽的なイメージと、声の技術をもうちょっと磨いてほしかった。そうすれば、もっともっと素晴らしいステージになれたのに。
惜しいです。それだけの、素晴らしい曲だった。それに声も持っているのに、、、
ともあれ、ミュージカルの曲も良いものですね。これからドンドン持って来てほしいものです。


よしおかゆかさん

シューマン「くるみの木」
モーツアルト「クロエに寄せて」
モーツアルト「フィガロの結婚」スザンナのアリア

1曲目は、リハーサルより少し良かったかな。。2曲目はリハーサルよりも確実に良かったけど、後一歩。
モーツアルトのアリアは力不足だった。。

確かに上がっていたけど、声は以前よりも出るようになってきています。
それにしても、良くあれだけの曲を歌えたな、あるいはこちらも歌わせたな、と思いました。
それが良かったか悪かったか、ぼくは良かったと思っています。
本当は、ある条件をクリアしないと、難しい曲をトライしないというのが、オーソドックスですが
逆もまた真なりで、こういうアタックの仕方から、上達への道が見えてくるものです。

ただ、歌詞カードを読む時の注意を思い出してもらえなかったのが残念。それから、人前で読むと言う事は、人様に聞かせる、という
そういうハートが大事です。何だか他人事みたいに聞こえました。

そういうことが、歌う時にも生かされて来ます。その点をこれから良く考えてほしいです。

最後に、、この曲が素敵な曲だな、と思えたか?レッスンの時点で歌っていて楽しかったか?
もう一度原点に戻って、一声の大切さ、声を出す原点、声を出す事の意味まで考えて、
振り出しに戻って勉強して行かなければいけないな、、と思いました。



















なかがわさん

1、アルビノーニ作曲「失われた愛」
2、カタラーニ作曲オペラ「ワリー」
「私は遠くに行きましょう」

解説の語り口、声は共に良かったですね。

歌は、リハーサル、本番共に同程度だったでしょうか。本番の方が良い意味で上がっていたけども、惜しむらくは技術が付いていけなかったと言う
感じです。惜しいな。。良い集中が見えていたので直の事、惜しいですね。。。

発声面では、例えばリハーサルでのことだけど、うまく出ない声もそこだけやれば、かなり良い感じで出せるのだけど、
歌の中でのつながりの中で、それが発揮できない状態でした。いつもの事だけど、ブレスにかなり問題がありそうです。外からはそれほどに見えないのだけど、相当無理があるのだろう。どこかが固くなってしまっています。

このため。元々声が当たりにくい人だけど、なおのこと、声が当たらない傾向になってしまっています。
とはいえ、きれいに歌えている。1曲目はむしろその彼女の欠点が音楽の表情に思えるほどであった。
これはこれで良い。一つのセンスでしょう。大事にしてほしいです。
これからは、やはり力を込めて声を出さなければいけない表現の面で、技術的な基礎の勉強がもっともっと必要でしょう。
もう一息!頑張れ!





















あめくさん
彼女は、アクシデントがありリハーサルに出られなかった事が一にも二にもすべてを反映しましたね。また、そのせいかしらず、声も全体に上ずってしまい、残念でした。そういう意味で、ぼくが教えたこと、精魂傾けたことがパーになってしまったことが、返す返すも残念でした。ただ、これはぼくの問題であり、お客様には関係の無い事。

そういう意味では、彼女頑張って歌ったな、と感心はしました。目をむけられないような破綻もなく、歌い通したし意外と胆が座っているなと思ったのは、喋りでした。笑
何だか自由に喋っていたのに感心!

声のポジションが高く、途中、低音で調子を崩したりして苦痛の顔をしましたが、これはなるべく止めた方が良いと思います。ポーカーフェースとは言いませんが、何食わぬ顔で歌い通すプロ根性も養う事は必要だと思います。
とにかく、彼女はもっと良い声で歌える可能性があったのにそれが出来なかったのが残念でした。またリベンジ出来ると良いのですが。。

























みくりやさん

1、プーランク「歌曲集、あたりくじ」から「ハートの女王」
2、プーランク「歌曲集、偽りの婚約」から「花」
3、サティのシャンソン「エンパイアの歌姫」

演奏前の解説の声、語り口、などは良かったです。

歌の方は、今回も、こちこちに上がってましたね。
最初のプーランクの2曲は、おそらく、曲のイメージ不足だったのでしょう。
こちらがいつも曲を与えているのだけど、その点でよしおかゆかさんと同じケースに思えました。
ただ、彼女はそれなりに音程も良くきれいに歌えるから、悪い印象はないのです。
プーランクのきれいな優雅な音楽は充分伝わっていました。

ただ、声がもう一押し出なかったのが残念、無念!リハーサルでやり直した時の声が良かったのに
お客様の気に押されてしまっていましたね。こういうことが、練習量も関係あるけども、曲のイメージ不足が
関係する事なのではないかな、と思いました。

ただ、3曲目のサティのシャンソンは手を腰に当てるとは思わなかったけど、それがとても良かったですね。
感じが出てました。曲の乗りにも合っていた。好感の持てる演奏で、お客様も喜んでいました。

これからは、もっと選曲を考えて、もっともっとみくりやさんらしさを、伸ばしてあげたいものだ、思いました。



























さわださん

1、「カルメン」より「ハバネラ」
2、「フィガロの結婚」より伯爵夫人のアリア
「救いませ愛の神」
3、「ラ・ボエーム」から「私の名はミミ」

彼女もちょっとしたアクシデントがあって、リハーサルが落ち着いて出来なかった。それもあって解説もなかったけど、それは良いでしょう。

どうも、分からないのは、ここのところのレッスンから声がどうも乗らないことです。
それが、そのまま今回の本番まで引きずってしまった感じ。最後のレッスンでは、はっきり言って、大丈夫だろうか?と
思わされましたが、そこはやはり本番の集中力で無理なくやり通しましたね。

ハバネラは結局、良い声が出ず、どうも消化不良でした。モーツアルトが一番良い声が聞かれました。
ミミは、良い感じが出掛かっていたけど、これも未消化の感じでした。出だしでも、どうも乗り切れていない感じ。
これらの不消化な印象が、一体何によるものなのか?実は、教えていても良く分からないところが問題です。。。(~_~;)

もしかして、なにか発声のことにこだわっているのだとしたら、それは、レッスンの時に伝えてほしいし、本番では禁物です。
総合的に、もっともっと声が出る人だし、大きなアリアがこなせるスケールのある人という印象は変りませんでした。
そこに到達できるまで、何とか続けてほしいと思いました。

一部の人の写真がないのは、デジカメのせいで、私の趣味指向ではない事をお断りしておきます。m(__)m

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