アトリエムジカC試演会2018年12月15日土曜日19:00開演



15日も9日に続いて同じアコスタジオで試演会を行いました。
この会場は、前面が木張りの壁面と天井になっており、響きは柔らかいですが、
反響はありません。特にお客様が入ると、歌手は自分の声だけが良く感じられるために、失敗できないプレッシャーを感じる面があります。

その中で、皆さん良く歌ったなという印象です。
皆さん、今回の試演会に向けて課題を確認して臨んでいただきましたが、
全員課題を上手にこなしてくれていました。
素晴らしい。
これからも、少しずつで良いので上達を目指してください。

下記、今回の出演者それぞれが書いた感想をまとめてあります。

出演者(イニシャルによるリンク)HH SKMM SK KM  TM ST NC

各自のイニシャル横にプレイボタンがありますので、そこから動画にリンクされています。

 

HH

「スミレ」 「ガンジスに陽は昇る」スカルラッティ
「こんなすばらしい報いが」ヴィンチ

全体にとても楽しく積極的に歌えた、という印象で好感が持てる演奏になりました。
発声面は、これまでやってきたことが緒に就いた感じです。
声を頑張らないで、低音~高音まで平均した声質で歌う、という面です。
課題は、もう少し口腔内の容積を増やした感じの発音・発声を覚えることで、声の共鳴を引き出すこと。
あるいは、開いた声帯という意識をもって息を発声に上手く関与させることで、これも声帯の共鳴効果を引き出すこと。
つまり、より響き感のある歌声を目指すことでしょう。

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SKM


「側に居ることは」マンチャ
「姿を隠さないでほしい」ボノンチーニ
前回の試演会では、やや不安定だった歌声が、今回は充分にしっかりした歌声に成長していて、安心して2曲を聴くことが出来ました。
声の音程も良く、響きも高くなりつつあります。
強いて言えば、顔の姿勢が上向き気味のために、結果的にまだ胸声が残る感じになりました。
しかし、これはこれで良いのかな?坂本さんの歌声の個性かな?とも思います。
後は坂本さんの選択によって、変わって行けるのではないかと思います。

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SK

「スミレ」モーツアルト
マタイ受難曲「愛ゆえにわが救い主は死に給う」バッハ
前回の試演会の方が、ホールの響きもあって、声量があった気がしますが、その分メロディラインの歌いこみが雑でしたが、
今回は、さすがに練習と発声の進歩もあり、全体に丁寧な歌になりました。
苦労した半音階の音程感も出せていましたし、下降形で音程が下がる癖もなくなりました。
当初苦労した中低音の響きの問題も解決してきたので、今後はより響きを増すためにどうするか?を課題にして行きましょう。

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KM


「喜ばせてあげて」ベッリーニ
ドン・ジョヴァンニ「ぶってよマゼット」モーツアルト
レッスンで練習してきた成果が実った本番になったと思います。
特にベッリーニの「喜ばせてあげて」は、ゆっくりしたテンポを確実に歌い通せたのが見事でした。
モーツアルトは、レッスンでの課題は残っています。跳躍時のA母音が響きが薄くなる点です。
後は、良かった。
更に発声の洗練を目指してください。

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TM


「二人だけで」 「高雅な時」アーン
「祈りながら」フォーレ

全体に、レッスンで指導した通りの演奏が出来たと感じています。
フォーレのクラシカルな品の良い音楽とアーンのPopな表現という対比。
共に良く出せて成功だったと思います。
それは、声を張りすぎないで軽く使うということに集約されています。
その分、強く出すべき表現が、遠慮がちになった点は否めませんが、この歌声のありかたに慣れれば、
自ずと声の張り具合は分かってくるでしょう。
自分の歌声の強弱の感覚を身に着けることで、結果的に良い声のありかたが判ってくると思います。

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ST


モテット「あなた、処女の王冠」モーツアルト
フィガロの結婚「楽しい日々はどこへ」モーツアルト

リハーサルでは緊張のせいか?喉の硬直したいつもの癖が強く出てしまいました。
ぎりぎり直前でしたが、指導して修正。
これが本番で見事に達成できて、本当に良かったです。
特に1曲目は、ほぼレッスンで出来ていたことが出せました。
Dove sonoは、逆に声量を抑えすぎて、ややナーバスな演奏になった点が惜しかったです。
本番の緊張についえは、緊張するとどういう癖が出るのか?という自分の癖の状態を良く知ることが大切です。

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NC


ボエーム「ムゼッタのワルツ」プッチーニ
「さやかに星はきらめき」アダン

今回の本番は、きれいな頭声発声が充分に発揮できた演奏でした。
前回と違って、力みも感じられず、落ち着いていました。
2曲とも過不足のない安定した歌唱だったと思います。
直前のレッスンで課題となったのは、頭声発声のありかたでした。
コロラトゥーラという点で言えば、ソプラクートの領域は出しやすいのかもしれませんが、
もう少しリリックな歌声を考える場合、口を開けた発声でどれだけ高音が出せるか?という点。
声帯を良い意味でより使った発声を覚えられると、飛躍的に声量がアップすると思います。

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