昨日は昼から夜まで2部に分けてアトリエムジカCの発表会を行いました。
今年は4月以来2回目で、このコロナ禍の中で2回も発表会が出来たのは本当に有難いことです。

このホールは二子玉川にある、オーキッド・ミュージックサロンという最大収容人員80名ほどのサロンです。
特にライブな響きではないですが、木製を中心とした内装のせいか、響きが柔らかく歌いやすいホールという印象です。

夜の部の出演者の皆さんはリハーサルで良い結果を出したが、本番では上がってしまった方が数名程見受けられました。
正直申して、この上がり症まではなかなか指導しきれないところがありますが、一つだけ言えること。

動画を見ていただければわかりますが、上がり症の人は身体や顔がぐらぐら動きやすい。
特に顔がぐらぐらする方は、一度顔を絶対に動かさないで歌うということをやって見ると良いでしょう。
このためには視線を一点に決め、そこから視線をそらさないで歌い通すこと、です。

上がり症は勿体ないと思うのです。
緊張をコントロール出来れば、より良い演奏を披露出来るのです。
発声法以前に、集中力の方向性を考えるのはとても大事なことだと思います。

下記のイニシャルをクリックすると、各人へのリンク先に移動します。

TT   SNT  ON  ST  ST  SM  EK  AC  OM

 

 

 

 

 

TT

充分な声量と長いブレス、歌いまわしで良い演奏結果となった。
前回の発表会かレッスンで指摘したからだろうか?下あごが良く降りる発声になったと思う。
その分、軟口蓋の使いかたが少し弱くなったかもしれない。しばしば音程感が♭気味になる点が気になった。
中高音から上は天井を下げるで良いが、中低音から下は軟口蓋を意識しないと♭になる点は気を付けるべきであろう。
今後の更なる健闘を期待している。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=104s

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SNT

フォーレのPie Jesuは、レッスンの成果が表れた好結果であった。丁寧に歌ったので凛とした雰囲気が出せていた。
「蝶と花」は、緊張したためか、楽譜と首っ引きになってしまった点が惜しかった。
慣れない言語であっても、暗譜を基本に勉強してほしい。
ベッリーニのアリアは好きな課題であったせいか良い結果となった。
本番の緊張が惜しいという印象は残ったが、良く練習して気持ちが入った演奏だった。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=583s

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ON

ベッリーニのVanne o rosa fortunataは、女性の歌ばかり聞いてきたので新鮮な印象を持った。
また高音発声を強調する歌い方もテノールらしくて良いものだ、と思った。
ロッシーニのStabat Materは、一部の高音発声で少し抜けが感じられたのは、恐らく同じ曲の中の最高音の発声が影響したのではないか?
高音は曲全体のバランスで考えるべきなので、頑張り過ぎない(声量をコントロールして)で歌声の良いポイントを見つけると良い結果が出ると思う。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=1412s

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ST

リハーサルでは目を瞠る良さが発揮されていた。
本番も、これまでになく歌声の伸びが感じられる、声量のある積極的な良い歌声によるステージとなった。
ただ、ややお客様を意識していたためか顔の動き、体の動きがエネルギーを削いでしまう印象は残った。
視線を高く定めて、動かないで歌えるような歌い方をイメージしておくと良いであろう。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=1986s

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TM

フォーレの最晩年の地味な歌曲だが、実は中低音域の良い声が確実に求められる。
その点において、今回及第点となったことは喜ばしい。
前回から引き続いて、更に良い共鳴感のある中低音発声になってきたという印象が強く残った。
この声がようやく身についてきたと思うので、これにプラスしてフレーズのアゴーギクやリズム感の表現などの応用問題にも挑戦していってほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=2836s

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SM

とてもリラックスして歌えていた点が先ず良かった。
そのためか?どの曲も中低音域の歌声が艶やかに感じられて良かった。
当初は中低音に課題があったのだが、その点はすっかり解決して良い方向に進めたことは大きな成果である。
高音発声が以前より難しそうに歌っているように見えるが、3曲目の高音発声がきれいに決まって心に突き刺さるものがあった。
高音発声も忘れずに、常に音域を確保するように練習を続けて行ってほしい。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=3456s

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EK

オペラアリアとしてのこれだけの大曲を割愛することなく、かつ声も乱れず歌い通せたことは大きく評価できる。
以前に比べて低音域も使えているし、最高音域も綺麗に決まるようになり、長丁場でも声が崩れることなく通せるようになったことは大きな成果であると思った。
声は良く響くレベルなので、もう少し喉の緊張を緩めると、良い意味でもう少し太い響きが生まれるかもしれない。
今後は、その点を課題として練習していきたい。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=4043s

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AC

レッスンにブランクは空いたが、歌う力は失われていなかったので安心した。
プーランクのこの歌曲の持つ真の魅力が良く判る演奏になっていた。
強いて言えば声の輝きがもう少しほしかったか?
あるいは声量のコントロールが出来ていたのか?
歌いながらの余裕が感じられていれば、良いことだと思う。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=4685s

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OM

オペラ研修所での修練の成果が如実に表れていた。
良く響く中高音域の声、最高音の声の切り替わり、いずれも上手になったと思う。
また歌う姿にも表情が感じられて、演劇性も備わってきた。
今後の更なる活躍を期待したい。

https://www.youtube.com/watch?v=7ETLB3gZtx4&t=5060s

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