暗い・・お前は暗すぎる!
と声をかけ、その肩を抱き慰めてやりたいシューベルト君がここにいる。

自分はこの冒頭のメロディ聴いただけでハートを射抜かれてしまいました。
こういう甘酸っぱいメロディはドイツ音楽、それもシューベルトに特有のものですね。

エステルハージ家の18歳の娘さんにピアノの手ほどきをして恋に落ちたシューベルト。
かなわぬ恋に絶望し、この曲を作ったとか?
その相手にこの作品は捧げられている。
その娘さんはどう思っただろう?

ちょっと見てられないくらいの純情さが、シューベルトの真骨頂ではないか?
男純情の~♪という歌があったのを思い出しました。

この演奏の一人、マリア・ジョアン・ピリスは、テレビのスーパーピアノレッスンの講師を務めたとか。
現役から引退してしまいました。
引退の弁「今の時代は、あまりにピアノが大きな音で弾かれるようになってしまいました、私はこのような時代についていけない・・」と語っていたようです。