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久しぶりだった。小学校1年生のお子さんを連れて来た。
彼女の声は変わらず良かったが、少し喉が高く細い声になっていた。
恐らく高く集める声を狙っていと思うが、喉が過緊張に感じられたので、改めて喉を開ける発声を指摘した。

声を高く当てて良いのだが、喉が高すぎると中低音の響きが減少するのと、いわゆるお腹から離れた口先の声になりやすい。
また、高く当てるだけだと本当の高音発声が出来なくなる。
喉が高すぎると、今度は裏声になるか出なくなってしまうだろう。

喉を開ける発声は、練習の順番としては高く当てないことで覚える順番がある。
それをやると、一瞬高い声が出なくなる心配があるが、心配には及ばないのである。

イタリア古典歌曲集から、Caro mio ben 高声用。
喉が高い、と感じさせるのは声を前に出し過ぎからかもしれない。
奥で共鳴させるようにして高く当てれば、喉の緊張もなくなるかもしれない。
単に喉を下げるというよりも、である。

AmarilliとLascia ch’io piangaも練習。
どちらも良く歌えているが、高く当てるためにやや締まり気味の喉を緩めるように喉を開ける発声を指導した。

お子さんについては、単純なドレミファソの音を歌うこと、あるいはピアノの音を聞いて歌うことを練習。
学校でピアニカをやっているらしく、まだソまでしか把握していないようであった。
音階あるいは階名歌唱をしっかり覚えることは役に立つので、歌で練習していくと良いのではないか?