歌舞伎俳優の奥さまが亡くなられたとか。
ご主人の涙の会見は、多くの視聴者の涙を誘ったことでしょう。
私も還暦を過ぎて他人ごとではなく、実に身に染みることではあります。

ありますが、あのようなことを記者会見で披露したり、テレビ各局が大々的に流すことは、どうも好きではありません。
どこかに夫婦の愛情の大きさとか、病気に打ち勝とうとする健気な心とか、本人たちと関係ない所で道徳的な匂いをプンプン発して、国民の心を一つに~的な意図が感じられてしまうからです。

私がひねくれてるだけだと思いたいですが・・・。
実は他にも今日は大事なニュースがあったはずですが、この涙の会見ニュースで、すっかり霞んでしまったこともあります・・・

ところで、最近ふとタバコを吸っていたころを思い出すことがあります。
今年で禁煙して10年目になります。

自分が煙草をやめたきっかけは、個人的な怒りの感情が発端ですが、同時に同じ年に死んでしまった母親が、自分のことをあの世から案じてくれていたんだ、と思うことにしています。

今は、他人のタバコの匂いは嫌悪感しか感じませんが、身体がニコチンとタールをまだ覚えているのでしょう。
しかし、それ以上にタバコを吸っている間の時間、というのが記憶に強く残っています。
あれはいいものです。
外を歩いていると、ときどき職人さんが休憩時に缶コーヒーを飲みながらタバコを吸っている姿を見るのは良いものです。

しかしその代償はあまりに大きいです。
実は、私はタバコを長年吸っていたせいで肺がきれいではなく、そのためあまり長生きも出来そうにありません。

男の平均寿命80歳、平均健康寿命が70歳だそうで、10年もないわけです。
これは、何を大切に生きるべきか?
本当にしっかり考えなければならないと思っています。