KDM

体験レッスンでした。
素直な声で、音程の良い伸びのある声でした。
高音は、2点Eからくるっと返ってファルセットになるため、2点G以上で急速に出なくなります。

中音域は地声ではないが、リラックスした身体のせいで良く響く声になっています。

音程が良く素直な無理のない声なので、発声を覚えて行くと伸びて行くと思います。
ミュージカル嗜好なので、特にオペラアリアを歌いたいということではないため、技巧的な高音の声よりも
ほどほどの音域(2点hくらいまで)と、きれいにミックスした高音の声を目標にすると良いでしょう。

コンコーネを練習しましたが、譜面の読み方が判らない、ということで、譜面を解説して、ドレミファソのことや
階名唱法と音名唱法の違い、リズムの読み方など教えました。
勘が良く、一回で覚えてくれたので楽でしたし、音も良く取れていました。

歌はミュージカルの歌を歌ってもらいました。
英語でしたが、発音があいまいなのと、音符の読みが効き覚えで、楽譜と大きく違っているので、一応治しました。
英語は、語尾の子音が出ないと、きちっとしないので気を付けること、音符は跳ねるリズムに特徴があることなど、
指摘しました。

かなり優しく教えたつもりでしたが、終わって気付きましたが、彼女は一杯一杯だったのかもしれません。
楽しく歌って終われば良いですが、むしろ月に2回くらいは1時間を汗かいて音楽をやる、ということも良い体験ではないかと思っています。

YC

発声練習の声に驚くほどの力強さを感じました。今までにないことでした。

曲は発表会プログラムの2曲を徹底練習しました。

まずCasta divaから・・
出だしのゆったり感から、重い音楽と云ったのが誤解を与えたのか、声が太く当ってピッチが微妙に低いので、高いピッチを練習し直しました。
これが、功を奏して高音のメリスマも練習すればするほど、音程良く転がるようになりました。
方向性が明快になって良かったと思います。
後は、カデンツを決めました。
最後の伸ばしは、あまり弱めないである程度響かせて綺麗に終わることが良いでしょう。
弱声にこだわって、不安定な声になるのは損だと思います。

この曲、出だしがアンダンテなので、あまりゆっくりしてはいけない、と思って軽やかにテンポ設定すると、
実はその後のフレーズで、かなり細かい音符が出てきて慌てることになります。

テンポか?声の安定か?どちらかといえば声の安定が大事だと思います。
音楽が不明瞭になってまで、テンポにこだわる必要はないでしょう。

ヴェルディの「運命の力」Pace
これも、練習が進みました。
伴奏が3連符で、歌のメロディが普通の4拍子に書いてあるので、譜面を見ていると迷うのでしょう。
こんがらがっている所を集中的に練習しました。
譜読みが進むに連れて、声も脂が乗って、ヴェルディのアリアらしい胸がすく歌声が聴かれるようになりました。

彼女の課題ですが中音域、やや力みが勝ると発音の活舌が悪くなってもがもがすること、注意して明快に発音出来るよう
力み過ぎないように。
また、チェンジの2点F~Fis当りの声が、やや太すぎることがあります。
これもちょっとした癖なので、気を付けて見て下さい。