フォーレのMaria mater graziaeとAve verum corpus

A母音の重要性を良く感じて発音する練習。
狭母音と開母音の違いを感じて、特に狭母音であるU母音の発音方法を指導。
口先はほとんど閉じてしまい、声を前に響かす必要を持たないように。
声の響きだけに無意識で依存しているので、母音同士の響きの同質性を捨てること。

声に関しては、Ave verum corpusの最後のAmenのA母音。
アルトはオクターブ低い音程なので、暗く掘った声にならないように。
明るいAを意識するために、3度上を歌って、その響きを保持したまま当該音に降りると、明るい声になるだろう。

Pavane

こちらも発音を中心にレッスン。
フランス語特有の鼻母音を大切に発音すること。

鼻母音の中でもOnなどのO系の鼻母音は、狭母音である。
発音のコツは日本語のオを意識しないこと。

オという口の開きかたをせず、口先を開かないでオを鼻母音で言う感じ。

鼻母音は鼻声ではないのだが、ここでは難しいことを言わずに鼻声を意識すべき、と指導した。
そうでないと、多くの団員が単純に理解して歌えないし、効果も出しづらいと考えたからである。

広いE母音は、A母音を基に舌だけを動かしてEにするような練習を取った。

つまり口の開け方として、日本語のエのように狭い横開きの口で発音・発声しないようにすることである。
ちなみに、半母音のyは、I母音を発音しながら唇を前にすぼめて突き出すように動かすと、正しい発音になるだろう。