TNA

発声練習は、近来の彼女としては完璧と言って良い出来だった。
下降形で半音ずつ上昇し、換声点を過ぎて5点Aまで上がって下る発声を最初にやったことも効果的だったと思う。

コンコーネ35番
これもほぼ完ぺきで、丁寧に譜読みが出来歌えていた。

ドビュッシー2つのロマンス。
「ロマンス」全開指摘したピッチの問題は解決し良くなった。
前半のページはほぼ良い。
後半のMeno mossoからのテンポと表現について練習。
前回の指摘と違えて、やはり書いてある通り、ゆっくりで歌うことにした。
特に高音に上るディミニュエンドを大切にする。

「鐘」テンポの設定。前半は背景描写なので、暗くならずに明るく少し快活なくらいが良いということ。
後半は、テンポ指示の通りで、ゆっくりと落ち着いて表現すること。
ここにこの詩の重要な部分が表現されているから。

モーツアルトDove sono
レチタティーヴォはとてもよく表現できるようになった。
アリアは、これも良く歌えている。
後半は、喉が疲れてくるせいもあり、少し響きが固くなるが、安定して歌い通せている。

あえて最後に指摘したことは、歌詞をよりよく把握して歌うことで、発声的な力みを避けることが出来るということ。
アクセントとそうでないところの違いは、歌声の力みを自然に解消してくれるだろう。
音符に依存して歌ってしまうために、力みが出る面も大きいのである。