OM

コンコーネ15番から、5番と8番を練習しました。
5番は、基本的にとても音楽的なフレーズの歌い方が出来ていて、良く歌えていました。
声の響きが意識出来てブレスが伸びるようになれば、自然にフレージングも芸術的になって行きます。

8番も良く歌えていました。
基本的にブレスが長くなって来ました。
高音発声はとても滑らかに綺麗に処理出来ています。
特に最後の2点bが、とても自然に出せていたのが印象的でした。

ドニゼッティのIl sospiroは、低音よりも、中高音の2点C~Gの間の響きが、チェンジの対応がしづらいのではないか?と思いました。
声のアタックを喉で探ってしまう傾向が感じられます。
特に問題があるわけではないですが、もっと息の流れが伸びやかで声量が出るはず、という観点でみると、どうも喉で当てている感が強いです。

そのため、軟口蓋を上げる練習をやってみました。
息を吐くだけですが、息を吐くときに息の方向を真っすぐ脳天に向けて、口蓋垂(のどちんこ)をぶるぶると震わせるようにすることをやってみます。
これは、息の方向や強さと共に、口の開け具合も関係あります。
最初はあまり口先を開けない方が良いでしょう。
それから、少しあくびをする意識を持つことです。

息が上手く吐けないようなので、ブレスの方法も再確認しました。
下腹部を少し引っこめるように意識しながら、ブレスを入れます。
胸が上がらないでブレスが入れられれば、自然に胃の辺りが膨らむと思います。

この時、胸を上げてしまう癖があるのであれば、下腹部を引っ込めることが、ブレスにつながるというイメージで下腹部をひっこめながら、少しだけ息を吸ってみてください。
最初からたくさん吸おうとしても、無理だと思います。

要するに胸を上げないで、胃の辺りが自然に膨らむようにブレスが入れば良いでしょう。
このブレスと前述の口蓋垂を震わせる練習を組み合わせました。

口蓋垂を震わせるのが難しければ、口の奥をあくびで作った状態で息を吐いてみて、共鳴の感じられる息を吐く音がすれば、それでも良いと思います。
要するにそういう口奥の状態で声を出し、喉で出た声が、息で共鳴し他のと同様にした感触が得られれば成功です。

最後に、ラクメのアリアを練習しました。
前半の低音~中高音の音域を歌うフレーズは、とても音楽的なフレーズになって来ました。ブレスも伸びて来ました。
高音も、特に2点h~までは、とても良く発声が進歩したな、と感じました。

課題があるとすれば、3点D以上の超高音ではないでしょうか。
これですら、当初に比べると、成功率は高いのですが、やや重いのではないでしょうか?

良く云えば強く鋭い声の分類に入るとは思いますが、やや重い使い方に偏ってないでしょうか?
じっくりやれば、恐らく3点Cから声のチェンジがあると思います。
このチェンジを良く感じて、チェンジした声以上に無理をしないで出せるフォームを確立してみてください。