YT

YTさんレッスン初めでした。
いつものように、ハミングで発声練習を始めました。

たとえで言うと太い弦と細い弦が交錯して、ちょうど良い中間の弦を探すのが難しいようでした。
ハミングをやるのは、そういう最適な弦の選択をし易くするためです。
その意味は、鼻腔を無意識に使えるからです。

特に高音の声に入る前の1点CくらいからFにかけては、この鼻腔への意識が使えると、高音に入り易くなります。
母音だと、どうしても太く強過ぎてしまうのです。

強過ぎて声量を落とすと、今度は喉が不安定になり、ファルセットになったり実声になったりする状態になります。
後一歩、のところで、不安定さが出てしまいます。

歌の練習はTu lo saiです。

傍に立って観察しますと、顔が少し上向きでした。
喉は良く下がりますが、恐らく下に引き下げる方ばかりではないか?と感じました。

後ろに引っ張って喉頭を支える部分、を練習するため、壁に背中と頭を付けるように立って練習しました。
この姿勢で大事なのは、無理のない範囲で、うなじを壁に付けるようにすることです。
いわゆる、顎を引いた姿勢になります。

これが大成功で、声帯が少し開いた頭声の声になりました。
声帯は閉じるだけではなく、少し開く要素もないと、分厚く当るだけになってしまう場合があり、彼はその典型でしょう。

歌詞で歌う場合は、初めのうちは頭声の響きが落ちないように、下顎を使わないように発音すると上手くいくでしょう。
そのことをまず覚えてください。

声は少し頼りない、喉を使っていない感覚だと思いますが、この発声を覚えたら、下顎を関与させて響きをもう少し肉厚に
して行けると思います。

今日の成功を忘れないで、次回につなげててほしいです。