MY
ミュージカルの曲を2曲練習しました。
その前に発声練習から始めましたが、発声そのものは特にあれこれと、細かい指示を出しませんでした。
というのも、声が良く出ており、地声の悪い声もほとんど感じられなかったからです。
実際の歌になると、発声時の響きには至らず、譜読みレベルになってしまいました。
これは、今後、同じ曲を練習して行ければ、容易に解決して行けるでしょう。
それよりも、かつて短期間で声優の勉強をしていたことや、芝居が好きというだけあって、
非常にキャラクターの立った曲でも、それを器用に歌うことや、セリフ部分でも、良く演技された語り口を見せてくれる面が驚きでした。
今後は、このようなキャラクターを活かした歌を目指して行けるかな？と期待を持たせてくれました。
自発的で積極的な歌声を聞かせてくれる中で、間違った発声は無理な発声を、治して行けば良いと思います。
何より歌は自発性が大事だからです。
HA
基礎をもう一度勉強したい、ということで発声練習に時間をかけました。
ハミングの練習を中心に、母音発声に至りました。
皆さんにやっているように、喉を下げようとしないで声の響を目の辺りの細い幅に感じて、鼻根辺りにしっかり集めるように出します。
ハミング、というと、鼻腔を息がスースー通るような声を出す人がいますが、これは単なるファルセットになるので×です。
この出し方では低音の発声が出来ません。
あくまで密度のある響きで、息もれの無いことが条件です。
この響きが身に付いたら、今度はこの響きを落とさずに下あごを降ろして、口を開けたハミングで再度練習します。
そして、ハミングの口の状態を変えずに、母音に変換する練習をし、母音発声の響き方を覚えます。
明るく前に響く声になるでしょう。
中音域、4点G～A辺りでこの響きを出せればOKです。
低い方は、密度を壊さないで声量が落ちますが、芯のある声を保ちます。
Ah spietatoを歌いましたが、低音は低音、換声点は換声点の、それぞれの音域で、今回の発声のことを徹底してもらいました。
換声点直前の5点Eは、なかなか難しいですが、やはり直接に前に細く鋭く出すイメージです。
楽に開いた息混ざりの声にならないように気を付けましょう
アーンの「クロリスに」は、低音発声での課題となります。
いままでの彼女の声とは趣の違う中低音の響きで、ピッチが良いためシックでありながら明快な音楽になると感じました。
OS
フォーレの歌曲から「月の光」と「夢のあとに」の2曲を練習しました。
「月の光」は、テンポを楽譜通りに歌うよりも、ゆったりと堂々とした風情の音楽にしたほうが、彼のバリトンには合っていると思いました。
声そのものは良い傾向で響いていますから、発音をより丁寧に美しくフランス語らしくしよう、という一点に集中してください。
特にSous Toutなどの、Uの発音は、息で流す声ではなく、口先を良くすぼめて鼻腔で響かせるようにすると良いです。
「夢のあとに」は、大変良く歌えています。
特にブレスが長いのが美点でした。
また、以前よりも高音発声が楽になって来たのではないでしょうか？
発声、発音、共に大変進歩してきました。
フランス歌曲らしく、ナイーブかつノーブルな歌唱が見えてきたと感じました。
