YR

彼女もこちらに来てちょうど1年経ったところです。
昨年の8月から来出しましたが、元々役者修行をしていただけあり、
観が良い方です。

これまで、発声を地道にやってきましたが、声の響きは、割と楽に作れるレベルになっていることと、
呼吸が、胸呼吸にならず腹部で自然に行えている点が美点ではないでしょうか?

低音の地声と切り変わりの差が強めな点を改善したいと考えました。

最近は中音域で、子音Mを使った発声を行い、その響きが換声しないよう、喉を力ませないで低音に降りるように練習しました。
音域で言うと、女性のばあいは4点Fから下の領域で、喉を押して芯の強い響きにしないようにします。

どうして地声を抑制させるか?というと、高音の発声に影響を与えるからです。
換声点までであれば、何とかなりますが、換声点を過ぎると急速にファルセットに代わりやすくなるからです。
これは、換声点の発声法の問題ではなく、中低音の声の在り方が大きな影響を与えるのです。

こんかいの練習によって、地声の抑制の仕方が大分わかって来たと思います。

コンコーネの10番を練習しました。
譜読みはほぼ問題ないし、この音域であれば声の問題もありません。地声は抑制されていました。

後は譜面に書いてある記号、クレッシェンド・デクレッシェンド(dim)マルカートなどの意味を理解してもらいました。

記号理解の根本は、全体を歌ってみて感じる音楽の特性を明快にして、そのことと関係があるように記号の意味を理解することです。
ただ単に記号の通りにやれば良い、のではありません。

曲は、AmarilliとLascia te mi morire
いずれも、良く歌えるようになりました。
後は、強弱を意識して表現に繋がる歌になるよう、練習してください。