今日はYYさんのお宅に伺い、フルートとピアノを交えてのアンサンブルを聞かせていただいた。
4月のコンサートのプログラム中の4曲がトリオによる演奏になる。

時間が限られていたので、歌声やその表現には及ばず、ほとんどがテンポやアンサンブルについての指摘となった。
また私はフルート演奏については、知識も教養も浅く、単に聴いての素直な感想だけであったことを承知いただきたい。

アンサンブルでもっとも難しいと感じたのが、ゴベールのSoir Paienである。

歌がメインなのだろうと思われるが、その背後でフルートがかなり饒舌に演奏する部分があり、このあたりの処理をどうするのか?
作曲家の意図が判断しかねる部分であった。

それはともかくとして、歌パートについて言えば歌詞の内容を感動的に語ろうとする意志がもう少し欲しいと思った。

そのためには暗譜で歌えることも必要かもしれないが、それ以前に歌詞の意味とそのための音楽の作りに、歌手自身が充分に自身で納得していなければならないだろう。
そういう部分が明快になれば、フルートと歌との区別が明快になるのではないだろうか?
そのことによって、フルートが自然に歌手に対して合いの手を打てる演奏が出来る、というような部分もあるだろう。

他のアンサンブルの作品、カプレのViens une flute invisible とピアソラのTanti anni primaいずれもひっかかりのない、気持ちの良い演奏であったと思う。

カプレの作品導入部は、もう少しか細く嫋嫋とした雰囲気があるとより良いと思った。

最後に聴かせてもらったドリーブのナイチンゲールは、フランス語の発音として、

EcoutezのOUの発音を正しく、そして鼻母音にNが付かないよう特にChansonの鼻母音は強拍になるため、Nが付きやすい点に注意を。

後はワルツ部分のテンポ感がもったりしないようにということを基準に、テンポ指示がされている変化を充分に活かすようにという点を指摘した。

私は音楽を聴いて感じたことの理屈を考えて物を言うが、練習する者にとっては結局何度も何度も合わせることが大事なのだと思う。

何度も何度もやっているうちに、解らなかったことが、ストンと腑に落ちてくるものである。