MMH

発声練習。
下降形から上行形アルペジョ、最初だけ半母音のJを付けて5度スケールと言う具合で、5点bまでを上限に行った。
力まない発声で良い。出来れば5点A辺りから喉が絞まりだすので、切り替えて行く喉の状態を作れれば良いと思う。

コンコーネ49番。Var2の1小節だけ短調に転調する所で音程が不安定な箇所があったので修正と練習。
階名唱法が練習できればこのような古典的な和音構造のメロディを歌うときに安定感が増すはず。

ドナウディ  Spirate pur spirate
7度音程で下降するフレーズの低音側が音が外れやすいこと。
これは、音程が取れていないというよりは発声上の問題が大きいのではないか?
つまり低音側は地声傾向が出だす4点Fであるため、外れないようにしようとして上ずるのではないか?

ドビュッシー「月の光」
前半部最後に出てくる全音音階への転調の音程感に気を付けて。
3ページ冒頭にある、中間部のサビに入る部分の転調では喉の開いた落ち着いた声質でのメロディ感が欲しい。
それはピアノ伴奏とのアンサンブルに、テノール音による対比メロディがあることに注意を。
続きの、Au calme clair de luneも同じ意味で声質に注意が必要。
これも柔らかく開いた声質で歌ってほしい。テンポの変化にも注意を。

ヴェルディ「オテロ」から「アヴェ・マリア」
レチタティーヴォでは、祈りの静粛さと真剣さを良くイメージして。
レチタティーヴォからアリアに入る部分、ポルタメントでつなげるにしても切るにしても、あるいはPregaの後にカンニングブレスを入れるにしても、その音楽的な緊張感と集中感が途切れないように注意を。

ドビュッシー
「星の夜」
冒頭部分の入りから全体的にこの曲のクールな美しさが充分に表現出来た歌唱になった。
最高音の5点A、これまでは弱声を指示していたが歌い込みが進んで慣れたと判断してフォルテの歌声に挑戦してもらった。
喉の開いた厚みの加わった声が望ましいと感じた。
口を横開きに絶対しないで縦に開けて発声するように。

「ひそやかに」
改めてフランス語の発音でおかしい部分を修正した。
Fondonsの鼻母音とQuandの鼻母音いずれもその形と鼻母音全体だがNが付かないように注意を!
最後のフレーズにある、Desepoirの終わりのA母音の明るさ。
ここにフランス語、あるいはヴェルレーヌの詩が持つ音楽性があり、それをドビュッシーが見事に歌として成立させたことに注意を。