今日のレッスン一番最初の発声はとても良かった。
声がリラックスして低音の開いた響きと、高音にチェンジして行く滑らかさとスムーズさが良かった。
チェンジを意識した発声で、上手く高音に繋げている努力の跡が良くわかるものだった。
リラックスしていたのだろう。
良かったのでこちらにも欲が出て、もう少し中低音域の声に明るさが欲しいと思っていじったのが、ドツボにはまる原因だった。
ハミングとか色々やったが、かえって逆効果。
あまり色々なことをやらない方が良いな、と反省。

コンコーネは23番。
この課題はロングトーンのクレッシェンド、デクレッシェンドにある。
音域があまり高くないので、どちらもそれほど強くないが、クレッシェンドは身体で意識すれば出来る声になっていることを確認出来た。
次回は24番に行きたい。

曲は彼女の自己申告に従ってQuella fiammaはお休みにした。
あまり何度もやっているとモチヴェーションが低下するのだろうか?
それも大切なことなので彼女の選んだSe Florindo e fedeleを譜読みしてみた。
予想以上に譜読みは出来ていた。

気になる点は歌詞になると、舌根辺りから喉にかけて、力みが感じられる声になること。
例えば、Rの発音などは以前の英語風の喉がくぐもったような響きが気になった。
曲を練習する場合、今は歌詞の発音よりも、母音だけで旋律を歌うことで、少しでも良い響きを作ることを優先したい。
それがある程度確認できてから、歌詞をつけて、良い響きを歌詞の発音、発声に応用していけるように、ということを目標にしたい。

発声については、やはり姿勢は大切である。見ていると譜面を見て歌うせいもあるが、顎が前に出てきて頑張ってしまう。
また、発声の様子を傍で観察してみると、予想外に頑張っている。
頑張る必要はあるのだが、その程度を見極めたい。
身体は使うのだが、使う場所を気をつけないと
この辺はまだまだ指導を徹底しないといけないなと痛感した。

はなむらさん

間が空いたのと、間で声を出す時間が取れなかったということで、少し長めに発声練習をした。低音からじっくりやって高音は少なめに。
チェンジで喉が上がって上ずった高音を極力避けたかったのと、発声のための単純なマッサージの意味もあって。
母音によって、喉の締りがどうか?やってみたが、彼女はイの母音で練習するのが一番効果的らしい。

ヘンデルのVadoro pupile
この曲は課題が残っている。
2点F以上の高音域で喉が上がっていわゆる締まった響きになって聞きづらい。
喉が上がるのは顔を上げないで顎を埋めるようにしっかり首や首につながる背中で支えるように。
顎で母音を作ろうとすると、必ず喉が上がる。
まずは下顎を降ろして喉を自由にしようとしないで、下顎を使わない発声を覚えたい。

例えばVadoroという歌詞に付いている旋律はド~ファミファだったか?(キーを間違えていたら移動して考えて欲しい)
Vadorono最初のOの母音が2点Fになるが、その際に、高音なので無意識に口を開けてしまうと、喉が上がってしまう、という仕組み。
従って、低音2点CのVaの口の開き方、下顎の使い方そのままで上に昇るようにする。
母音の形が違うが、この際母音の形の違いを反映させることは、二の次である。
口先で母音を反映させるのではなく、口の中、喉で自然に反映させるくらいで良いのである。
あくまでも優先させることは母音の形ではなく、喉の響きのあり方なのだ。

一例を挙げたが、全てこのようにして声を作っていくことが肝要である。
彼女の場合、エの母音も締まり易いので要注意。

サンサーンスのAve maria
こちらは前述の高音の問題が、音域的にないので点数は高い。
ただ、逆に低音が弱くなってしまう。
単にお腹に力を入れてしっかり発声する意識だけで違う。この場合も顎が上がらないように注意してほしい。

最後にマスカーニのAve mariaを譜読みした。
練習の甲斐あって高音の締まりも気にならないレベルにはなってきた。
ただ、この曲も今日練習した母音の形に依存しない喉の上がらない開いた高音を目指して欲しい。
最後のPPの高音はまだ練習の結果に期待したい。

たかはしともこさん

前回ノートには発声のことを触れない旨書いておいたが、今日は、敢えて彼女の発声の様子を少し詳しく見てみた。
気にしないで今のままでも綺麗に歌えるし、実際綺麗なのだ。嫋嫋とした雰囲気横溢の彼女の高音も味わいがある。
ただ、高音の声量がもう一歩欲しいこと、もう少し上までしっかりした高音を出せるようになりたいことなどである。

唇を良く使っているし、頬を上げることなどの顔の筋肉は良く使っているように見えるが、それがやや過ぎていて過緊張ではないか?と思

った。
特に彼女は高音域において、口の横開きが癖になっている。
これが高音の喉を開きにくくしている原因ではないのかな?

では、縦にすれば良いか?というと、彼女の場合これまた逆の意味で固くしてしまう。
リラックスというのは、下顎がだら~んと力まない状態で発声できる、と言う意味に解釈してもらっても構わない。
喉を開く、上がらないで高音を出すということ、もう少しトライしてみたい。

ドニゼッティの歌曲、La corrispondenza amorosa
Ritなどのテンポの緩急の指示は書いてあるとおり、あるいはそれ以上にはっきり出して欲しい。
また、フランス語ではあっても、典型的なロマン派イタリア風歌唱だから、その味わいをもっと出してほしいところ。
典型は節の終わりを延ばして、ブレスなしで次につなげるところなど。
コンコーネなどでおなじみの音楽である。

シュトラウスのSpring songは最後まで譜読みを完成2度目になる。
途中のシンコペーションのリズムを考えると、全体にもう少しゆっくり目の方が彼女には似つかわしいだろう。
出来れば慣れればもう少しテンポアップしたいところである。
それにしてもミュシャなどの世紀末風の音楽で味わいがある。
この音楽はウィーン風に暖かくて好きだ。
演奏会で歌えたら凄いな。将来を楽しみにしたい。

わきくろまるさん

彼女の発声がどうも気になるので、色々やってみた。
なんだか軽すぎて声が喉から出ているだけになってしまう。
また2点Cくらいから声がチェンジするが、スカスカ度が強い。
それ以下の低音もどうもスカスカが強い。

では、イの母音で発声をすると今度は高音になって締め過ぎてしまう。
以前はそんなことはなかったと思うのだが。。。

実は彼女は直感的に良い声を出すので、いままであまり細かいことを言わないで、方法も取らないでやってきた。
例えば、ハミングもそう。
中低音域で、声がスカスカするので、ハミングをやろうとしてもお腹から出ないで鼻声になってしまう。
この辺り美声を持っている人は上手くいけばそれで良しの「結果オーライ」となってしまう面が災いした、と言えなくもないだろう。
もう少し細かく発声の機能的な知識や方法論を教えて行った方が良いのかどうか?迷うところだ。

Dove sonoから。
ざっと通してみると、前回の浅い声の響きは直っていた。
レシタティーヴォを一応通してみたが、リズムがかっちりしないし、そのために声もきちんとしていないようである。
これは次回に後回しにした。
アリアでは、発声を徹底して練習。
まずは母音だけで練習みた。

声が浅くならない変わりに、音域や母音の種類によっては響きが抜けてしまう。
基本的にどの母音でも、声がきちんと当たって響かなくてはいけない。
それがきちっと出来てから、歌詞で歌っても母音による響きの不統一がないように練習することが大切である。
要するに歌詞の形よりも、響きがどの音域も一定になるようにすること。
これについては、はなむらさんの今日のノートに書いてあることとまったく同じである。参照して欲しい。
わきくろまるさんも、高音域になると直ぐに口を横開きにするが、これには気をつけて欲しい。

最後にLa zingara
前半は勢いがあるしノリノリで歌えるので良しとしたい。全体のバランスを考えて。
後半のバルカローレを中心に練習。
細かい音符の扱いはほぼ綺麗に整ってきた。
高音は弱くすると当たらないので、クレッシェンドして到達した方が良い。

曲の全体としては声の強弱を大切に、といったところだろうか?

さわださん

彼女の発声だが、中低音域はまだ声帯を閉じる力が弱い、と思う。
スカスカしてしまうのは、合い難いのだが、言い方を変えれば合わせる力がまだ弱いのである。
もっともっと顎をしっかり引いて、声帯がビシッと合うポイントを見つけて欲しい。

また実際の歌唱の中では、母音によっても変わるし、フレーズの形でも変わる。
上の声区から中低音域に降りた時などは、しっかり締める意識も必要だし、また顔がぐらぐら動かないことも大切だ。
常にこの1点C~2点Cの1オクターブの中音域の響きには、スカスカしないような細心の注意を払って欲しい。

今日もフォーレの「イブの歌」を練習した。
Roses ardentesから。
譜読みも進んで来たので、テンポを指示通りにしてやってみた。
譜読みはほとんど問題ない。
この曲の高音は、声量が良く出るが、やや締まった響きになる。
もう少し喉を開けて、

Prima verbaは出だしのCommeから充分に喉を開いて、しっかり発声して始めて欲しい。
Et l’impide du paradisの中音への上がり、そして続く高音域への発声に注意。
喉が上がらないように。顎を締めて姿勢に注意。
また、チェンジすると出やすくなるせいか、今度は締め過ぎて出さないように注意が必要。

後は低音である。発声のやり方もあるが、単に喉で押さないように慎重になり過ぎてないか?
もう少し響かせられるはずである、と思う。
あるいは一段低い声区の練習も含めて積極的に取り入れて出来るように練習してみたい。

Paradisは、譜読みが終了。この難物を予想外に早く譜読みできたので感心した。
音域の問題ではなく、音程の難しさとリズムである。
終わってみれば単純な構成だが、特に半音階的なフレーズの続く中間部は、意外なほど良く読めているのである。
これで安心して音楽のこと、声のことに専念出来るだろう。
今後の展開進展がますます楽しみである。