AC
発声練習
下降形5度スケールは4点Gから始め、再低音は3点まで下りた。
そして同じところからアルペジオ3度と5度で5点Eまで上がった。
最後に5度スケールで5点Gまで上り下りして終わった。
実際に歌うと直面する4点Fから下の音域は、技術よりも音楽の中でどう扱うか?というイメージの方が大事である。
具体的に言えば、ピアノ伴奏の和音とのハモリ具合である。
ドビュッシー 「ヴェルレーヌの3つの歌曲」
歌詞を日本語に替えたこともあり、まずは日本語歌詞を朗読してもらった。
声は大きく明快に発音することを旨としてほしい。
はっきり言うこと、相手に伝える事、を歌う時に明快にするためである。
歌になると、無意識で音が中心になってしまうものである。
そこを言葉として伝える、という意識をまず大事にしてほしい。
この日本語歌詞が聴衆に伝わらなければ、わざわざフランス語歌詞を日本語に直す意味がなくなってしまうからである。
後は、ドビュッシーの歌曲で特に重要なのが伴奏和音と声との整合性。
つまり声のピッチが伴奏音楽の中で、正しい位置にあるかどうか?という点。
彼女の場合は、中音域~中低音域で上ずる傾向があることに要注意である。
特にフレーズの形が下降形の場合の低音側である。
あるいは、2曲目の高低差のある、フレーズで低音系のフレーズの歌い方のとき。
これなどは、音楽的な意味があって低音域が使われている。
そのため、単に声の換声を避ける的な発声上の都合よりも、音楽の自然な姿を優先するようになってもらいたい。
彼女の場合は下あごを降ろすことを覚えると良いだろう。
声をチェンジさせようと、喉を締めなくても良い。
下あごを楽に下ろして、口を縦に開けるように歌いながら調節できると、フレーズの音高差を上手く音楽的に表現できるだろう。
最後の3曲目は、テンポが速いことと音域が高いこと。
前2曲以上に、歌詞を明快に語ろうとすること、言おうとする意識を大切に。
つまり歌いすぎないことである。
また、テンポの問題は拍節を追おうとしないこと。
歌詞のフレーズを意識して語ろうとすれば、必然的に大きなテンポ感を得られるはず。
そうなれば、速いテンポにあたふたすることはなくなるのである。
アカペラでメロディを歌う練習もとても大事であること。
レッスンにはカラオケも使ったが、無伴奏でも歌って練習とした。
無伴奏になることで、歌声が丸裸になり、良い所も悪い所も良く見えてくるのである。
伴奏は付けられるところは私もつけてみて、あらためてドビュッシーの音楽の美しさにため息が漏れる思いがした。


