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フォーレ「シルヴィー」

彼女の声質が音楽のテンポとマッチして軽やかな美しい演奏になっていた、と思います。
強いて言えば、伴奏のペダルとノンペダルの使い分けが楽譜通りなのですが、どうもしっくりこなかったです。
テンポの緩急やぺダリングと16分音符の細やかさ、音量など絡めて研究の余地があるでしょう。

グノー「おいで!芝生が緑だから」

伴奏のテンポ感に対して、少し歌が遅れ気味でした。
歌のテンポ感は4拍子よりも1フレーズを一気にしゃべるように歌う方が良いと思います。
もちろん、子音の処理も素早くすることはありますが。

ドビュッシーの「星の夜」大変きれいに歌えていました。
全体にテンポが速く、軽やかですが、せっかくの声をもう少し落ち着いて聴きたい気分になります。
出だしはゆったり目に出て、イメージを拡げてから、テンポを上げて、中間部で最高になって、最後は再びテンポが緩んで行くのが良いと思いました。

ショーソン「はちすずめ」
ピアノに対して歌の声量が強めだったせいもあり、ピアノに合わせて歌も小さく、ニュアンスの無い歌に、と提案して見ました。
歌の内容に対して、合わないということもあり、見送りました。
歌としては、良く歌えていますが、ブレスを工夫して長いフレーズにして歌うべきところは、なるべく長く、ということです。

アーン「最後の舞曲」
こちらも大変良く歌えていました。コーダの部分に入る直前の高音の伸ばしは、しっかりクレッシェンドするべく、MFの声はしっかり出しましょう、ということになりました。
また、もともとがオペレッタのアリアなので後奏が長いため、途中でリフレーンを入れることにしましたが、テンポをRitせずに、直ぐに入るようにしてもらいました。

フォーレとグノーでは、せっかく勉強された芸術性の高い曲ですので、フォーレのシルヴィーにしてもらいました。
テンポのせいでピアノ伴奏に難しさが見られたので、テンポ設定に少し工夫の余地ありか?と思います。