こちらのブログ、すっかり放置状態になってしまいました。
気にはしていたのですが、レッスンノートを更新するので精いっぱいでした。
気休めのブログは、私的な音楽の話題、動画ばかりでしたね。
申し訳ありません。

近頃、発声を教えていて自分の無力もありますが、歌声と言うものの難しさをひしひしと感じています。
単純に分ければ、アマチュアの方は良い発声は万能である、というお題目はあまり信じない方が良いと言わせてもらいたいです。
いや語弊がありますが、現実は理論通りには行かないということを、知っておいた方が良いということです。

発声には理屈が当然あり、その理屈に沿って理論通りに身体を使えれば喉を痛めずに、
かつ広い音域を声量豊かに歌えるようになります。

しかし良く考えてみてください。身体と言うのは、脳味噌と一体化した、肉体なのです。
脳味噌と肉体が別に機能していれば良いですが、そうは行かない。
そうすると、どうなるか?

しかしながら、その過程でどんな音楽を歌うのか?ということで、発声のディテールが変わってしまいます。
あくまでも1,000人規模の会場でのオペラ歌手を目指すのか?
500人までのホールでピアノ伴奏で歌って通用する声で良いのか?
合唱なのか?古楽やバロックなのか?

良い発声であれば、すべてを満たすことが出来る、はずです。
ところが、オーディオ的に通用しても、音楽的には通用しないことが多いです。

この場合、大は小を兼ねる、という古来から使われる