2017年4月18日声楽レッスンノート

MYM

いつも指摘している通り、おとがいと呼ばれる、顎の舌、喉仏より上の顎にかけての部分に寄り掛かるように筋肉を盛り上げて発声する癖です。
これの理由は、多分感覚的なものですが、息を良く吐き出す感覚で声を出す、という行為につながっているのでしょう。
声は暗くなってないので、喉頭蓋を閉じるようにしているのではなく、喉頭自体を硬くさせることで、声帯先端部を固定させるような働きになっているのではないか?
と思われます。

これが、結果的に高音発声をほとんど出来なくする一大要素になっています。

レッスンの度に、鼻腔共鳴とかファルセット的な響きとか、という方法に分けて練習しています。
どのやり方でも、ある程度の改善は見えますが、もっとも大事なことは、方法論以前に本人がどれだけ、上手く行くときと行かない時の身体感覚の違いを実感出来ているかどうか?だと思います。

今日の発見は、おとがいに力を入れないで出すために、あまり推奨したくないですが、お腹をしっかりへこませることを歌声につなげる感覚です。
お腹に力を入れてへこませようとすることで、おとがいに入れる力を消滅させるという考え方だと思ってください。

これでやってみると、換声点から上の声が、上手く声帯が開いてファルセット混じりの声にチェンジ出来ていました。
これが、完成形ではないですが、まずは入口として良い方法だと思いました。

ドナウディのO del mio amato ben そして、Vaghissima sembianzaの2曲を練習しました。
換声点から高音への発声が上述のやり方で、かなり良くなりました。

特にVaghissimaは、今後の高音発声への展望を開くきっかけになりそうな感じがしています。

お願いしたいのは、なるべくレッスンをした日に忘れないうちに、自宅で復習しておくことです。
やったことを忘れてしまうと、取り戻すのにまた同じくらいエネルギーを使ってしまうからです。
一歩進んで二歩下がる、みたいなことにならないように。