2017年4月30日声楽レッスン

MY

発声練習を母音で始めたのですが、最初からほぼ狙っていたポイントを突いた声を出してくれました。
つい最近まで合唱をやっていたとはいえ、非常に勘の良い方と思いました。
それは、実際に歌を歌ってみても感じたところです。
ハミングで、声がこもらない芯のある声を出せれば、あとのことは自然に確立できるくらいの状態でした。

高音の換声点5点F以降は、自然にチェンジして細くなります。
この換声点をまたぐようなフレーズの歌い方は、イメージとして息を自然に吐き出して行くよう、少しクレッシェンドしてフレーズを歌ってください。

今日はコンコーネを持って来てくれました。
1番と2番を練習しましたが、音符の読み方とか、ちょっとした音程感というものは、習うより慣れろで経験のみです。
音程は練習を重ねると、コツが判ると思います。
リズムは理屈と実践のバランスが大切です。
譜面上のリズムの拍を感じることと、自分で歌うこととの相関関係を理解できるようになってください。

MR

彼女の特徴的な技術的課題の理由が、ようやく良くわかってきました。
なるべく喉を使わないように意識して、腹筋で呼気をしっかり送るように発声していたということです。
喉を使わない、という意味が、恐らく極端で、呼気の強さだけが突出していたと思います。

喉は弁ですから、喉も調節する意識がないと上手く行きません。
喉の調節というのは、幅広いやり方があります。
それは、声を当てる場所をイメージしたりすることが代表ですが、その中では喉そのものに力を入れる場合もあるでしょう。
そういう使い方とお腹後からの使い方との相乗効果の上に、良い発声が成立するのです。

大きく言えば、呼気を多く使わないで発生してみようとするには、どうすれば良いか?という視点を持って譜読みに当たってください。

TM

体験レッスンでした。
テノールで勉強されていますが、喉仏が大きくバリトンでも出来る声帯の持ち主です。
喋り声も大きく、エネルギーに満ちた方で歌声も同様でした。

全体に、楽器をやっていた方だけあり、音楽を扱う初歩、耳の問題が確立していることが、彼のアドヴァンテージでしょう。
音程も良いし、音楽的に歌える能力をすでに持っています。

今回見た点は、歌うフォームが、基本的には声量豊かに歌う基本で良いのですが、喉を上げ気味にして目いっぱいの声量で歌うため、コントロールが効かない発声になっていると思います。
試みに、声を抑制してもらうと、息が続かなくなりました。

この声量をいっぱい出す感覚の前に、小さい声でも息漏れを出さない発声は、どういうフォームなのか?を考えてみる価値はあるでしょう。

まずは、姿勢、まっすぐ前を見てあごが前に出ない姿勢です。
これで喉仏のフォームが決まります。

後は細かいことはこれからやって行きますが、まとめると声量を半分くらいにして、どれくらい息を持たせてフレージングできるか?
という歌唱感覚をつかむこと。
このことで、高音発声の伸びが変わってくると思います。