MY

こちらに来てからほぼ1年近く経過しましたが、いつも素直な喉だなという印象を持ちます。
喋り声は大人しいですが、歌うと良い声を発揮できる方だと思います。
特に地声が強いわけではないが、裏声率が高いわけではないからです。

ただ喉はあまり強くないので、1時間のレッスンで声が枯れてしまうことが良くありましたが、このところはそれが軽減されています。
これは喉を開けて発声することを覚えつつあることと、ブレスから声出しに至る過程で、余計に息を使わない発声を覚えつつある証拠だと思います。
発声に関しては、その知識欲が強く、原理を知ることに積極的な意識があるせいでしょう。

今日は、初めてコンコーネ50番の1番を練習しました。
良く歌えています。
発声のコツとしては、高音になるに連れ喉を開けて行くことです。

最後にPart of your dreamsを歌いました。
この曲も、以前歌い始めたころに比べると、中低音の声が響きがついて明快に歌詞が判るようになってきました。
高い声まで充分に伸びてきています。

TSS

発表会での出来の良さに関する発声と、今回のレッスン練習したラクメのアリアの声の扱い方の違いというのは、感情表現の違い
とも言えますが、非常に基礎的な部分が関わって来るので難しいです。

結論から言うと、声質というのはクラシック音楽の声楽にある、伝統的なものがあり、それはどの声域でも必要なものですし、
また個人間の違いということもあるでしょう。

今回の発表会の発声の声は、彼女が持っている声の良さを徹底してもらった、彼女の歌声としての基礎の部分で最善のものが出来たと確信しています。

ただ、ラクメのアリアを歌うとなると、ふつうのソプラノ以上の音域を歌う必要があることと、中低音域は歌の違いがあるため、発表会で練習した発声法と完全に一致しない部分があったとしても、
あまり気にしないでください。

発声というのは、音域と密接にかかわっていますので、一つの発声ですべての音域を完全にカバーできるわけではありません。
ある程度の切り替えを、一つのフレーズの中で行ったり、あるいはブレス時に切り替えを意識する必要もあるでしょう。

特に今回のラクメは、明らかにコロラトゥーラソプラノの発声が必須ですので、超高音の発声に対処する切り替えは必要だと考えます。