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コロナで長期の休みだった。
久しぶりの声は、とても元気で良い声が聴かれた。

発声練習も特に中低音の声が明るく響き、以前のこもる中低音の癖は消えていた。

実際の歌だが、基礎をもう一度ということで、イタリア古典からNinaから。
フレーズを平らかに歌うこと、強弱を明快に出して歌うこと、を指摘した。
メロディの性格だけで歌うと、ただのカンツォーネみたいになるのだが、声楽作品としての練習を考えると、
フレーズを平らかに歌うレガートを覚えることは重要だろう。
その次のSe tu m’amiも同じだし、Sebben crudeleも同じ。

見方によれば、ほとんど言うことがないくらい良く歌えているし、声も良い。
音程も良い。
言うことがないのだ。

敢えて一点指摘するとすれば、歌詞発音を下あごに頼る傾向が強いため、歌声としてはミュージカルっぽい感じに聞こえること。
よりクラシックの声楽的という観点であれば、むしろ唇を立てて突き出し気味にし、響きを鼻根に集めるようにすることを重視した発音による発声を覚えると良いだろう。
歌唱スタイルが大きく変わると思う。

ただこのことは、5線の中の範囲で、高音は良い頭声を持っているので、現状の声をそのまま生かせばよいと思う。
また現状でも日本語の歌を歌う場合は、逆に歌詞が明瞭になって良い面は残ると思う。