SNT

発声練習

特に課題を設けずに、4点C~5点Gまでを声馴らし程度に行った。
中高音の換声点付近まで、声量声質ともに充実していると感じた。
声を温める目的だったので、中音域は余計なことをしない方が良いと思った。

コンコーネOP12(15番) 2番

全体に丁寧に良く歌えている印象。
後半になってくると、理由は定かではないが、声がこもってくる。
舌に力が入って来るのではないか?
舌根が奥に入ってしまう感じではないか?
そうならないために、舌先に意識を持って母音唱法に臨むと良いと思った。
E母音のままAを歌うような感じを持つと良いだろう。

ベッリーニ「カプレ―ティとモンテッキ」から「ああ幾度か」

全体にどこといって問題はなく、とても良く歌えている。
出来れば、もう一歩肉薄するような情感が歌声から感じられれば完璧だろうか。。
。後で歌ったフォーレで感じて修正した声が原因かもしれない、と後々思ったことである。

レチタティーヴォの中間に出てくるメリスマの、特に下降形のスケールを正確に歌ってほしい。
メリスマは声の聞かせ所なので、音程が滑らないように充分に注意してほしい。

アリアは更にレガートに歌えれば理想的。
前回も指摘したと思うが、もう少し声がまったりと滑らかに感じられると良い。
それは単に声質とかレガートという観念以前に、シラブルの音符のリズム感の問題か?
声のアタックが遅れる傾向が目立つ。
遅れるからシラブルの声の伸びが悪くなり、結果的に待ったりしたレガートが物足りないのか?
かなり基本的な発声とリズム感の問題なので、今後の課題として持っておきたい、

ピアノ伴奏のアルペジオはこれも徹底して滑らかに。

フォーレ「ネル」

テンポは前回指定した四分音符=72が絶妙であった。
歌はフレーズの入りから微妙に遅れ気味になる点が気になった。
ブレスポイントが遅れないように。
また細かい音符の扱いも、遅れないように。
PPの表現は、単に声を口先で小さく出すのではなく、声質を意識すること。
Que ta perle est douce…のフレーズは深い声が必要と思う。
最後のPPは、声以上にピアノ伴奏がその表現を徹底していただきたい。