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全体にきれいに歌えて、特に課題をとやかく言うレベルではないとも感じるのだが、どこか活力のない歌に感じる部分もある。
それはピアノ伴奏を弾いているために、強く感じるのだろう。
伴奏を通して音楽を観察すると、イタリアの民謡風なストレートな強さの感じられた歌ということ。

そのため、イタリア語の朗読を練習。
その前にテンポ指示が四分音符=152で、Allegroとなっている。
3/4拍子で音符上のアーティキュレーション記号(スタッカートやスラー)を見れば、とてもリズムカルに歌う曲であることが解る。
伴奏も単純な四分音符和音を3つ並べている。

ここは歌うものが、そのリズム感を身体で良く感じた上で綺麗な声楽の声を披露出来れば理想である。
そのために、朗読をしてもらう。
それは声のためでもある。
イタリア風に明るくはきはきした言葉の明るさと素早さのようなもの。

というような練習をしてみたが、朗読は苦手のようであった。
まず高いトーンで語るという、声の使いかたがどうも合わないのか?
恐らく喉を使う感覚が苦手なのかもしれない。

頭声にチェンジしてではなく、地声のトーンを高くすると喉周辺の筋肉を使うからだろう。
このあたりが彼女に限らず、きれいに頭声で歌う女性の声を発展させていく場合の難問である。

結局慣れることしかないだろう。