目次
  1. YY
  2. ST

YY

ピッチと表現の関係について

武満徹「翼」

丁寧にきちっと歌えているが、この曲の本質は何だろう?と思わされた。
それは、この音楽の基本が4ビートのジャズであるということ。
言い換えればカジュアル。あるいはリラックス。
4拍子をどう感じて歌うか?という点がテーマになった。
それは1拍を細かく感じること、例えば16ビートに割ったり3連符に感じたり、あるいは1拍の裏を感じたり、という工夫であった。

アーン「もし私の詩に翼があったなら」

全編が良い声で歌えている。
ピアノ伴奏者と、節毎の微妙なテンポの変化を良く合わせることが大切。

木下牧子「竹とんぼに」

テーマのメロディとテーマから主題に転化していく楽節の違いを良く感じて、声の表情を活かしたい。
これも声のピッチの違いということと、声の強さという視点と合わせて考えた発声が必要になるだろう。

「ビリティスの3つの唄」

ちょっとしたフランス語の発音の間違いを修正した。
複数形の所有格とか定冠詞は、TesやLesなどのEはあいまいにのEにならないことに充分注意をしてほしい。
この曲集は、中低音域が多い音楽だが、中低音域程ピッチにシビアになる必要がある。
高音の発声はピッチの幅が狭いが、中低音は広い。
そのため音楽の変化に応じてピッチを考えることで、自ずと表情の変化につながる。
このピッチの感覚はピアノ伴奏の和音との関係なので、ピアノ音楽への理解が大事である。

ST

発声練習

下降形で始めた。
上行形になると、口の開きが足りないので響きの浅い喉の高い声になる。
これを口を単に開けることで、自然に喉の開いた深みのある声になること
全体に腹部の支えが無さそうだったので、バスローブの結わえひもでお腹を縛って練習してもらった。
歌う時の息みのようなものが必要なのだが、これが弱いと感じた。

コールユーブンゲン

No8番のCを練習。
リズムの把握に問題はない。
基本的な音程感が未完成のようである。
特に大事な5度音程とその転回が身についていないようであった。
復習を充分して、次回再度挑戦してほしい。

ドン・ジョヴァンニの「あの恩知らずは私を裏切った」アリア部分を練習。

発表会で歌った作品の復習となった。
最も大きな課題は、腹筋の良い緊張である。
そして、高音への換声点近辺で喉を開けるように口を開けることである。
この練習のため、発声練習で行ったバスローブの結わえひもでお腹を縛って練習をした。
お腹を縛ることでブレス時の腹筋の良い緊張が、喉を開ける効果があること。