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発声練習
声は弱声を意識したような感じで、高音の換声発声は感じられなかった。
今回は発声練習での課題よりも、曲中での課題をこなすことに集中した。
トスティのソルフェッヂ50から12番
譜読みレベルは到達していたが、リズム感がつかみずらかったようである。
それは、伴奏のシンコペーションとの関係があったからであろう。
まず自分のテンポ感をどのくらいで歌いだすか?ということに集中してほしい。
高音はせいぜい4点D~Eで声の難しさは感じなかった。
イタリア古典歌曲からTu lo sai
以前からなかなかな歌唱力を披露してくれていたが、今日は一段と素晴らしかった。
特に前半のバリトンの弱声による高貴な歌唱の風情は見事なものであった。
惜しむらくは最後の高音が出るフレーズの高音。
少し崩れてしまう傾向が残っている。
あと一歩、頑張ってもらいたい。
トスティ「君なんかもう」
キーを一音下げたバージョンに変更した。
これで高音発声の敷居が一段低くなり、表現にエネルギーが注がれる歌になったと思う。
ただ気を付けてほしいのは、低いからといって意識的に深く太く歌わないこと。
レッスンではそのことを作り声と指摘したが、発声的には喉に余計な力みを作って、高音がきれいに出せなくなる点を危惧したのである。
イタリア語のアクセント部が長い音符になっている、その長い音符を良く伸ばすこと。
その代わり短くて良いシラブルを短く素早く合わせればフレーズのつじつまが合うので、ピアニストは自然に伴奏を併せられる。
それにこの歌の持っている熱感を、充分に大げさなくらい表現してほしい。
信時潔 歌曲集「沙羅」より「丹澤」
これまでよく勉強してきたので、特に問題なく歌えており、聞けるのだが、何か物足りない。
そこで、テンポを再び落としてみた。
更に歌詞の読み方を文語体調にわざと作って歌ってもらった。
とても面白く興味深い演奏になったと思う。
要点は2つ。
口を縦に発音・発声すること。
子音を長くはっきりと発音すること。
注意点は喉彦に力を入れすぎて、重くならないこと。