HIM
発声練習
息漏れの無い中低音~中高音を出せている点は、かなり進歩している。
今回は、それがあだとなり、第一換声点で声がひっかかる現象が多発していた。
5度のアルペジオやスケールなど練習したが、最終的にオクターブアルペジオで解決の方向が見えた。
それは、単純に自分の感覚を頼りに声が引っかかりそうだなと思った瞬間に声を変えようと意識することであった。
これは指示して直ぐに出来た、ということは、これまでのレッスンで積み重ねてきた経験の賜物である。
これは、あらゆることに応用できることなので、よく理解して今後に活かしていただきたい。
コンコーネ OP9より12番
リズムの読み方として、難しいのが副付点四分音符と16分音符の組み合わせである。
複付点が普通の付点で処理してしまう。
これは基本的な発声の問題、つまり声をいかに楽器として扱えているか?ということではないだろうか?
それは声の響きの保持、ということと密接な関係があるだろう。
声の保持とは、つまり息のコントロールである。
息を自在に、あるいは無意識にコントロールできるための呼吸とその結果である声の支えが出来上がる。
この声の支えのために腹式呼吸が必要になる。
実感としては、息の量を多く吸ったという感覚ではなく、いつの間にか入ったという感覚が近い。
その場合の実際は、声が直ぐに息がなくなる感じではなく、大きな声ではなくても声の響きが保たれて長持ちする感覚となる。
これが、息と声帯との密な関係が成立した状態ということである。
イタリア古典歌曲集より「アマリッリ」
こちらでの発声導入時の教え方のせいでか、声の出し始めで声帯を合わせようとする癖が強く出ることは要注意である。
また声を前に出そうとするあまり、浅いぺたーっとした声の響きになる点がこれからの修正課題となった。
これを矯正するために、歌うための息をどのように吐くか?ということを練習した。
先ず息だけを吐く練習として、息を口から前に出さずに軟口蓋、口蓋垂に当てること。
この吐き方をすると、息が高い倍音を伴った音として聞こえるはずである。
聞こえないとすると、呼気が弱いか当て所が間違っているか?である。
彼女が難しいのは、呼気のための横腹から腰にかけての張りと、喉の特に口蓋垂をしっかり上げて鼻腔を閉じることが出来るかどうか?
これが実現できると、実質的な呼気量が多くなくても、あるいは強くなくても、呼気音が倍音を伴って良く出るようになるはずである。
あくび発声の実質的な方法は、この軟口蓋を上げて鼻腔への経路を閉じることにある。
ふだんのあくびのような声を出すこと、にあるのではないことが注意点。



