2019年11月24日アトリエムジカC試演会講評

アトリエムジカC試演会2019年11月24日

 

 

 

 

 

 

 

 

2019年11月24日土曜日の15時から、スタジオNOAH田園調布のピアノサロンにてアトリエムジカCの試演会Part2を行いました。
出演者は6名でした。
今回の試演会は、この3年~4年間通っていた生徒たちの歌声に確かな成長が見られたことが、指導した者としての喜びでした。
やはり発声基礎の定着や修正には3~4年という期間が必要と感じさせられました。
もちろん、無理なく楽しみながらという条件が付いての上です。

今回もピアニストの石元里奈さん、福間知子さん、中居李紗さんの皆様には歌い手を大変上手くサポートしていただきました。
ブログ上を借りてお礼申し上げます。

以下、簡単に指導者の感想です。
感想の下段に、各人の出演時の時間でyoutube動画にリンクしてありますので録画を見たい方はクリックして下さい。

 

EHさん
アーン「我が詩に翼ありせば」
フォーレ レクイエムより
ピアノ 福間知子
リハーサルでは、教えた発声2点、顎を引く姿勢と喉を開ける意識が働いていた点が評価できました。
本番は、待ち時間を客席でまんじりともせずいたせいか?喉が冷えてしまったようです。
喉の調子の維持とその確認も芸の内です。
次回の発表会への課題として、改めて発声の基礎を積み重ねる重要性を大事にしてください。
また、喉の調子に敏感になって良く感じる習慣も覚えてください。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=10s

 

YRさん
スカルラッティ「ガンジス川に陽は昇る」
ドゥランテ「愛に満ちた乙女よ」
ピアノ 石元里奈
直前のレッスンで息を吐く練習をした成果か?声の響きに伸びが出たことと、胸声と頭声の声区のミックスが良くなった点が最大の評価でした。
以前はファルセットが強く、喉が高かったように思いますが、その点が改善されたのだと思います。
そのせいか?楽しそうに気持ちよさそうに歌えていた点も評価出来ました。
低音域は力んで地声になりそうな場面もありましたが、この点は気を付けて、この調子を継続して今後も歌って行ってください。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=440s

 

SKMMさん
モンテヴェルディ「かくも甘い苦悩を胸に秘めて」
カッチーニ「愛の神よ、何を持っているのですか?」
ジョルダーニ「愛しき人よ」
ピアノ 石元里奈
彼女も、直前2回のレッスンの成果が歌声に顕れていたと感じる出来栄えでした。
歌声に伸びが感じられました。
一方で声質は彼女らしさも残されていて、両者のバランスを感じました。
息で歌うことフレーズをすること、が出来ると素朴な意味で歌らしい歌になります。
SKMMさんらしい歌を目指して、今後も発声を大事に精進に励んでください。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=904s

 

KNさん
ボノンチーニ「姿をかくさないでほしい」
トレッリ「貴方は知っている」
パイジェッロ「いとしい人が来るとき」
ピアノ福間知子
リハーサルでは、緊張している様子がありありと出ましたが、本番はしっかり歌えていました。
強いて言えば、緊張を跳ね返そうと力んでいるようにも思えましたが、安定した立派な演奏に終始出来ました。
レベルの高い歌声ですが、改めて本番を聞かせてもらって、彼女の発声の特徴や課題も良く見えてきました。
今後、更に精進を重ねてより良い歌声を目指してください。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=1438s

 

SKさん
ドヴォルザーク「ロマの歌」より「我が歌ひびけ」「きけよトライアングル」「森は静かに」「軽い着物」「鷹は自由に」
ピアノ 石元里奈
彼女も発声を教えた要点を抑えた良い演奏になりました。
特に課題であった中低音の安定と良い音程感が得られたのが大きな成果でした。
課題としては、喉を上げないためと強声に必要な下あごをしっかり降ろして発音、発声することを覚えてください。
その意味では、彼女の場合は歌うこと以上に歌詞発音のてにをはを明快にすることも大事ではないか?と思いました。
長年のレッスンの積み重ねは無駄ではなかったと思わされた今回の発表でした。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=2130s

 

SKMさん
アーン「クロリスに」
アーン「恍惚のとき」
モーツアルト「恋とはどんなものかしら?」
ピアノ 中居李紗
本番が最高の結果となりました。
声、姿勢、表情、いずれも、修正に修正を重ねて、一番良い状態を出せました。
練習回数と本番の回数、そしてご自身の努力の結果だと思います。
同じ作品を何度も演目に載せて良い結果を出すという体験が、上達という自身の記憶に残ります。
確実な上達法を考えたと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=INztyOS_uLg&t=2855s