ブレスの具体例です。

初心者は、ブレスを入れる方に力を入れ過ぎないように。
力まずに、自然に吸える範囲で歌う練習をすることが良いでしょう。

なぜなら、一所懸命吸えば吸うほど、歌声のための息のコントロールがし難くなるからです。
一所懸命吸うと、胸だけが上がって、横隔膜が拡がらないために、声の出し始めで一気に声が出てしまい、ブレスが伸びなくなってしまいます。
ブレスが伸びないと、音楽の場合は、長いフレーズを歌い通すためのコントロールがまったく出来なくなってしまうのです。

横隔膜というのは、たとえばパチンコのゴムみたいなものだと思ってください。
パチンコって知ってますか?木の枝でYの字の上2箇所に太目のゴムをかけて、石を飛ばす仕掛けのことです。
子供の頃良く作って遊んだものです。

あのゴムはびよ~んと引っ張ってこそ、石を遠くに飛ばす張力が生まれるわけですよね。

ブレスもそうで、横隔膜に適度な張力を与えることで、活力ある声を生み出すことが出来ますし、また、石の飛ばし具合を調節するように
声のコントロールも出来るようになるわけです。
ただ適度な張力が大切で、強すぎるとこれはこれで駄目です。

この横隔膜に張力を付けることは、必ずしもブレスと一緒にしなくても、練習できます。
お尻の穴を(要するに肛門ですね!)締めるようにすると、どうなるでしょうか?
重い荷物を持つ時にどうなるでしょうか?
下腹部が引っ込むか、腰の後ろが下に引き摺り下ろされるようになると思います。
そうならない場合は、多分重い荷物をちゃんと持ったことがない人なのでしょう。

続く・・・