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10月28日コンサートのプログラムの通しでした。
イタリア古典のLe violetteから始めましたが、結果的にこれが一番難しかったです。
シンプルなバロックの音楽であるだけに、伴奏と歌との微妙な掛け合いやリズム感がふつふつとわき起こる音楽にならないと、この曲の美点が半減してしまいます。
これは、歌も伴奏も同じ課題でした。

歌い手の課題としては、発声が原因でメロディを歌うリズムの遅れやずれこみです。
特に出だしで、声の響きに意識を取られるために、ピアノが作った音楽に乗らずに、ゆっくり歌いこんで
しまうことでした。これはもっとも避けなければなりません。
言葉を歌うリズム感が命の曲といっても良いですから。

発声の課題自体は、根本的に改革するのには日数がかかるので良いですが、それ以前に音楽のリズム感や
テンポ感を崩してしまうと、二重に問題が表面化してしまいます。
厳しいですが二重よりは一重の方が良いわけで、問題を切り分けて、少しでも音楽性を前面に出すことが
演奏者の努めとするならば、目先の問題にとらわれないで、言葉を歌うリズム感を最優先してください。
声の響きがどうなっていても、です。

他のドイツリートでは、シューマンのミルテ歌曲集の「くるみの木」でテンポの設定を変えました。
ゆったりしていると、どうも悪い癖が出るようなので、これもほどほどに軽やかにテンポの良さを大切に下基本を守り、その中でRitや、ルバートがある、ということです。

「はすの花」は、前奏のピアノの和音の連打は、本当に繊細な音でゆったりと始めてください。
逆に後半の盛り上がるところ、フォルテになったときに、ガンガンと打ちつけないで常にレガートに滑らかに弾くよう、8分音符の連打に気を付けてください。

「ズライカの唄」は、ルバートがあっても余りに気ならない曲ですが、速く言うところと、落ち着いて語るところの違いが少し出ると良いです。全体的には問題はあまり感じませんでした。

「献呈」も良いテンポ感と雰囲気になっていたと思います。

日本歌曲の「かやの木山」は、出だしのオクターブのメロディでピアノの硬い調子の音の出し方が印象的なので大事にしてください。
歌は出来るだけ、明るく楽しげな調子をリズム感と共に出してください。これもテンポが遅れないように、軽快に歌い出してください。

「ヤシの実」は、声の問題は表面化してないので基本的に良いですが、もう少し音楽の出し方に工夫がほしいです。次回やりましょう。